2021.01.22

自分の思考の癖を知る

私たちは毎日様々な出来事に遭遇します。そして、その出来事に対して私たちは瞬時に思考がよぎります。

例えば、職場の同僚や学校の友人があなたの前から歩いてくる姿が見えたので、あなたは笑顔で手を振りました。しかし、相手は無反応で通りすぎてしまいました。
そのとき「無視された!!」「嫌われているのかもしれない」など瞬時に浮かんでくる考えが必ずあります。それを心理用語で『自動思考』と言います。『自動思考』は考え方や捉え方のクセと言われるように無意識に湧いてくるものです。考え方や捉え方が、自分を追い込むようなクセを持っていると、落ち込みやくなったり、塞ぎ込みやすくなったりします。これを『認知の歪み』と言います。

『認知の歪み』の代表例
◇白黒思考:物事をすべて白か黒かに分ける極端な思考です。
◇悲観的な思考:先行きに未来がないと考える思考です。
◇べき思考:~しなければならない、~すべきと考える思考です。
◇過剰な一般化:一度や二度同じことが起こったが、いつも同じようなシチュエーションが起こると考えます。「いつも」「絶対」「すべて」「決して」という言葉が目立ちます。
◇過大評価・過小評価:少しでも良くないことがあると、それを大げさにとらえたり、それを持って最悪の事態を考えたりすることです。また、良かったことは、大したことはないと考えます。
私たちは無意識に湧いてくる『事実とは異なるかもしれない』捉え方に、自分を否定したり、落ち込んだりしていることがあります。最初にあげた例です。同僚や友人が手を振り返してくれなかったことは『事実』ですが、「相手が無視をした」「相手から嫌われている」ことは『事実とは異なるかもしれません』。あなたの存在に気が付かなかったのかもしれません。別の人に手を振っていると勘違いしたのかもしれません。いや、絶対にそれはあり得ないと思うでしょうか?あんなに分かりやすく目を見て手を振ったのに、気づかないはずないし、後ろの人だと思うわけがないと思うかもしれませんが、意外とそういう場合も多くあります。相手に確認をとっていない限りは「絶対」ということはあり得ないのです。

この認知の歪みから解放されるには、どのようにしたら良いでしょうか?初めに説明したように思考のクセになっているので、無意識に浮かんでくるものです。しかし、自分にクセがあることに気づくだけで、その思考が浮かんだとしてもそれに捉われることなく切り替えることができたり、だんだんとクセに変化が出てきたことを感じたりするようになります。
思考のクセに気づくには、事実と思考が混ざらないように分けることがポイントです。事実はあくまで客観的に誰から見ても実際に起きたこと、思考は主観的にそれに対して湧いてきた率直な思いとして区切って考えます。そして、自分の思考が今回あげた「認知の歪み」に当てはまっていたり、ある傾向に置かれていたりすることに気がつけば、思考が湧いてきても『それは事実とは異なるかもしれない』と考えることができるので、思考に捉われることは少なくなるはずです。紙に書いても自分で見つけることが難しい場合には、カウンセリングを受けたり、周りの人に聞いてみたりしてもいいかもしれません。