2021.01.29

赤ちゃんの愛着が示す成長記録

対人関係は赤ちゃんから始まります。赤ちゃんにとって養育者は初めて対する人です。養育者との関係が大人になってからの愛着関係を左右するとも言われています。愛着関係について研究した心理学者はボウルビー(Bowlby)が有名です。今回はボウルビーが研究した愛着理論についてご紹介します。
ボウルビーの愛着理論は、1950年代~60年代にかけて発表されました。その後の研究では、ボウルビーの愛着理論を発展、精緻化させていきました。ボウルビーとは、愛着とは「特定の対象との情緒的な結びつきを指し、乳幼児が母親との情緒的な相互作用を通して形成される、母親と確固たる絆である」と言われています。これは母親に限らず、養育者が父親や祖父母である場合にはそれが当てはまります。
子どもは生後数カ月で養育者へ愛着行動を行います。これは養育者と愛着を形成する過程として重要な行動です。この愛着行動に対して養育者がいかに対応するかも愛着の形成に関わります。
発信行
発信行動とは、子どもが養育者の注意を引こうとする行動です。子どもは泣いたり、笑ったり、声を出したりしながら、養育者が側に来るようにします。

定位行動
定位行動とは、子どもが養育者を探す行動です。子どもは養育者を見つけると、側に寄るように後追いをします。赤ちゃんであっても、養育者の動きを目で追ったり、声がする方を見たりして愛着関係を築こうとします。

能動的身体接触行動
能動的身体接触行動とは、親に触れていようとする行動です。子どもは親の腕に登ったり、手を掴んだり、足に絡みついたりと親と触れ合おうとします。

この頃の子どもにはよく反応してあげることが大切です。愛着を形成しようとする時期のため、しつけをするのではなく、子どもに合わせて反応してあげることが求められます。しつけをする、厳しくするということは、愛着が安定してからです。
次に愛着の発達段階についてご紹介します。人が乳児、幼児、学童、青年…と成長していくように、愛着という観点からも発達があります。

1段階 人物を特定しない働きかけ
特定の人ではなく、周囲にいる大人に関心を持ち働きかける段階です。定位行動(凝視)や発信行動(泣く・笑う・喃語を話す)を表します。

2段階 特定の人物に対する働きかけ
養育者といった特定の人に働きかける段階です。つまり、養育者と他の人の区別が着くようになったことを意味します。養育者に対して定位行動(追視・後追い)や発信行動を示します。しかし、養育者がいないことに対して泣くという行動はまだ見られません。

3段階 愛着の形成
この段階になると、子どもの養育者と他との見分けは明確になっています。養育者を安全基地として、養育者の側にいたがり定位行動や能動的身体接触行動(しがみつく)を示します。

4段階 養育者から離れることが出来る
養育者といった特定の人物がいなくても、安定して過ごせるようになる段階です。養育者を安全基地をしながらも、目の前に養育者はいなくても、養育者がいるから大丈夫だと感じることができ、養育者から離れても行動できるようになります。