2021.02.24

誰にも理解してもらえない夫婦間の悩み―カサンドラ症候群とは?①

●「カサンドラ症候群」って耳にしたことはありますか?

「カサンドラ症候群(カサンドラ)」とは、簡単に言えば、発達障害のパートナーとのコミュニケーションや情緒的な夫婦間の交流が上手くできずに悩んでいる妻の状態のことと言えます。

例えば、妻の具合が悪い時でも「ご飯はまだ?」など平気に言ってきたり・・・
夫婦の会話が続かなかったり、妻としては聴いてほしいグチなども聞いてくれず、温かい言葉もかけてくれない・・・
家計のことは極端にケチなのに趣味には衝動的にお金を使ってきたり、相談もなく高額な買い物をしてきたり、家族のことよりも自分のことを優先することが目立つ・・・
メイクや髪型を変わったのに気付かなかったり、夫婦らしい会話もなく、甘えたり甘えられることもなかったり、触れたり触れられることを喜ばない、などの夫婦生活の乏しさ・・・などなど
このように特にASD(自閉症スペクトラム)のなかでもアスペルガー症候群の特性があるパートナーとのコミュニケーションや情緒的な夫婦間の交流がうまくできずに悩む妻の状態を表している呼び方として、「カサンドラ症候群」というのがあります。
 周囲からは“真面目な旦那さん”と見られていることが多く、夫婦間での妻としての悩みや大変さが周囲には理解されづらく、妻としては孤独感を感じることも多いです。場合によっては、ストレスから抑うつ状態になってしまうこともあります。

●ASD(自閉症スペクトラム)の特性について

その特性は「社会性の障害」「コミュニケーションの障害」「こだわり行動」という3つの特性があります。
 「社会性の障害」のために、他人に対して関心を持ったり、仲間意識を感じることがあまりなく、仲間や職場、家庭のルールよりも自分のルールを優先してしまいます。そもそも、“人に合わせる”という発想がないと言えます。また、その場の状況を的確に掴み、融通を効かせて行動するといったことも苦手であるため、奥さんが忙しくしているのに、手伝うこともしないので、奥さんのことをイラ立たせてしまっていることもあります。本人には悪気はありません。
 「コミュニケーションの障害」とは、自分の興味のあることだけを一方的に話し、相手の言うことには一切耳を傾けないなど相互的なやりとりが苦手であること意味しています。また、相手の表情や反応を読み取ることも上手ではないため、話している相手が笑っているのか、怒っているのか、困っているのかが、分からない人もいます。
 「こだわり行動」というのは、興味や活動の限定のことで、自分が好きなこと、興味があること、自分が決めたルールに強いこだわりを持っています。融通がきかないことから、周囲からすればやりにくさを感じてしまい、人間関係を築くのがむずかしい要因となっています。
このような「一方的な会話」「自分の都合優先」「融通のきかなさ」などから
他者とのほどよい人間関係や夫婦関係を構築し、長続きさせることが苦手と言えます。
 次回以降の機会にはそんなパートナーへの対応や工夫についてお伝え出来たらと思います。
 
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【参考文献】発達障害の夫に振り回されないために カサンドラのお母さんの悩みを解決する本 
監修 宮尾益知  河出書房新社