2021.03.10

「うつ病」と聞いてどんなイメージを抱きますか?

身近になった「うつ病」

近年、「うつ病」は大変よく耳にすることが多くなりました。昔と比べるとそれほど、「うつ病」は身近なものになっているのだと思います。統計的にも、10年間でうつ病患者数が倍増し、約6~15%の生涯有病率(一生のうちにうつ病を発症する人の割合)が示されています。

「うつ病」=心の弱さ??

ところで、皆さんは「うつ病」と聞いてどのようなイメージがありますか?
「心が弱いから」「辛抱強くない」「甘え」「怠け」などなど、“うつ病になる人=弱い人”というイメージもあるのではないでしょうか?
 たしかに、性格的に「不安を感じやすい人」がうつ病にかかりやすかったり、「産後うつ」というように環境や体の変化によって発症リスクは高まることはデータから示されています。
一方で、「うつ病にならない」という性格は存在しません。「精神的に強い」と思っている人でもうつ病発症の可能性はゼロではありません。そのため、うつ病は誰もが発症する可能性があるのです。
 そのため、“うつ病になる人=弱い人”ではないということをまずはご理解いただけたらと思います。

脳が正常に働いていない状態…

うつ病は気分の問題ではなく、脳の機能が正常に働かなくなっている状態です。そのため思考が極端にネガティブになり、何をやっても楽しいと感じなかったり、意欲も失ってしまいます。
 脳が正常に働いていない状態であるため、集中力が続かなかったり、記憶力が低下して忘れっぽくなったり、見間違い、聞き間違いも頻発します。考える行為そのものが上手くいかず、考えがまとまらないことも増えます。
 決して怠けているということではなく、脳の機能が正常に働いていない状態がうつ病であります。
 
 症状についてですが、不安感や倦怠感、自己嫌悪といった感情もうつ病の心理的な症状と言えます。しかし、心理的な症状だけではなく、身体症状として、不眠、動悸、息切れ、めまいが現われることもあります。
 原因のはっきりしない頭痛が頻発する場合、うつ病の兆候とも言われています。

心と身体のどちらにも症状が出る

このようにうつ病は心理的にも身体的にも不調を呈する病気です。
現在のネット環境では手軽にうつ病のセルフチェックが出来ますが、あくまでも参考程度とし、心身の不調を感じたら医療機関の受診を検討しましょう。うつ病は正しい治療を受ければ症状も改善していきます。まずは正確な病状の診断が必要不可欠ですので、一人で抱え込みすぎずに、一度受診を検討しでみましょう。

他人事ではありません

「うつ病」が誰にとっても実は身近なものであり、他人事ではありません。自分は絶対うつ病にはならないとは言い切れないものです。心が強い、メンタルが強い、我慢強いなど、“弱くはない”と思っている人でも発症するリスクがゼロとは言い切れません。
 よく耳にする「うつ病」についての理解が深まったり、新たな気づきになればと思い、今回取り上げさせていただきました。
【参考文献:「うつヌケのお得技ベストセレクション」 沢井竜太 晋遊舎】