失恋うつ病って?
失恋をしたり、パートナーに浮気をされたら、誰でも元気がなくなります。しかし、何カ月間も気持ちが沈んだままで、仕事などの日常生活に支障が出る場合、これはうつ病かも知れません。
「たかが失恋でうつ病になるなんて」と驚かれる人もいるかと思いますが、失恋や浮気をされた後の不調で精神科クリニックを受診する人はたくさんいます。特に女性に多く、思春期からあらゆる年代の人に見られます。
また、クリニックを受診しても、原因が失恋とは言い出しにくいので、担当医には仕事が忙しいとだけ訴える人がいます。そのために過労よるうつ病と診断されてしまうのですが、後から良く聞いてみると、うつ病の本当のきっかけは失恋だったというのです。
うつ病は、気分の落ち込み、気力の低下などの症状が2週間以上続くのが特徴です。失恋や浮気をされたことが引き金のうつ病の場合、いくつか特徴的な症状もあります。正式な病名ではありませんが、これをまとめて「失恋うつ病」と呼ぶことがあります。今回は、失恋うつ病のサインを紹介しましょう。
「たかが失恋でうつ病になるなんて」と驚かれる人もいるかと思いますが、失恋や浮気をされた後の不調で精神科クリニックを受診する人はたくさんいます。特に女性に多く、思春期からあらゆる年代の人に見られます。
また、クリニックを受診しても、原因が失恋とは言い出しにくいので、担当医には仕事が忙しいとだけ訴える人がいます。そのために過労よるうつ病と診断されてしまうのですが、後から良く聞いてみると、うつ病の本当のきっかけは失恋だったというのです。
うつ病は、気分の落ち込み、気力の低下などの症状が2週間以上続くのが特徴です。失恋や浮気をされたことが引き金のうつ病の場合、いくつか特徴的な症状もあります。正式な病名ではありませんが、これをまとめて「失恋うつ病」と呼ぶことがあります。今回は、失恋うつ病のサインを紹介しましょう。

1 自分を責めてしまう
心から愛し、信じていた人から裏切られることは、喪失体験でもあり、トラウマにもなります。受け止め切れない思いは、怒りとなり心の中で渦を巻きます。怒りで相手を責められたら少しは楽なのですが、往々にして怒りの矛先は自分に向かいます。
「自分はダメな人間だ」と、心の中で自分を傷つけてしまうのです。自信を失い、人として価値がないとも感じてしまいます。
浮気をされた妻の場合、「浮気を許すのが良い妻である」という考えから、怒りを心の中に抑え込んでしまうことがあります。マイナスの感情が外へ出て行かずに、心の中でくすぶってしまい、これがうつ病の原因になります。
うつ病を治すためには、夫婦で話し合いの場を設けて、傷ついた心を夫に理解してもらい、心からの謝罪をしてもらう必要があります。
2 過去にとらわれる
「何でこうなったのだろう。」「あの時こうしておけばよかった。」と、頭の中はいつも後悔することを考えています。別れた相手と行った場所、見た映画、食事をした店など、いっしょに過ごした出来事を思い出して苦しくなります。
思い切って、相手に関するものをすべて処分したとしても、何かの機会に思い出して、不快な気持ちになります。別れた時の場面が何度もフラッシュバックすることもあります。
仕事を増やしたり、体を動かすなど、生活を忙しくして思い出さないように努力する人もいますが、それでも、仕事終わり、入浴中、眠る前など、フッと力を抜いた時には相手のことが浮かんできます。
3 人生にネガティブになる
今までの人生、そして未来までも、人生すべてに価値を失います。何のために生きて来たのか、何のために生きているのかが分からなくなるのです。心の視野が狭くなり、他の生き方を考えることができなくなります。
友人から、「新しい出会いがあるよ」と慰められても心に響きません。最悪の場合、将来に一切の希望が見つけられず、自分で命を絶つ人もいます。実は、20代女性の自殺の原因の1位は失恋うつ病なのです。

4 息苦しい、胸が痛い、涙がでる
胸が重く、息をしづらい感じがします。心臓が悪いのかと思い、内科で診てもらっても異常はないと言われます。何かのきっかけで過去を思い出して過呼吸発作を起こす人もいます。仕事中などに、突然涙が出る人もいます。
5 眠れない
寝ようとすると、別れた相手のことを考えてしまい、なかなか寝付けません。夢の中にも相手が出てくることがあります。特に、別れたはずの相手と仲良くしている夢を見ることが多くあります。慌てて目を覚まして、現実を悟ると苦しみがさらに増します。不眠症は、うつ病からの回復を遅らせます。2週間以上も十分に眠れない状況が続く場合は、病院を受診しましょう。
ただし、同じように別れた人が夢に出ても、相手が別の人とつきあっているようでしたら、むしろ、自分の気持ちに踏ん切り(ふんぎり)がついている証拠です。
6 食欲の問題
食欲が落ちて、食事の量が減ります。体重が減る人もいます。体力を失うことは、うつ病からの回復を遅らせてしまいます。不眠症と同様に、体重が何キロも減ってしまう場合は病院を受診しましょう。
逆に食べることで気持ちを発散して過食になる人もいます。過食が一時的なら良いのですが、体重が増えることを恐れて食べたものを吐くようになり、過食嘔吐が習慣になるケースもあります。これを摂食障害と呼びます。失恋をきっかけに摂食障害になってしまう人もいるのです。
失恋うつ病は、睡眠と食事がきちんととれていれば、少しずつ自然に改善し、半年以内に本来の自分を取り戻せます。しかし、つよいトラウマとなって、その後の人生に悪い影響を与えてしまうこともあります。
特に、一途に人に尽くす人、何よりも恋愛を優先する人、潔癖で完全主義の傾向がある人、などは失恋で大きなダメージを受けると言われています。
心には自然に回復する力があります。体のケガが、無理をしなければ自然に治るのと同じように、心にも自然治癒の力が働きます。そのためには安心感のある生活が必要です。
家族や友人の支えの中で無理をしないことが大切です。相手を忘れるために生活を忙しくするよりは、ゆっくり休養をとったり、マッサージを受けるなど、体を大切にするようにしましょう。焦ってすぐに次の恋愛に進むのも良くありません。十分に回復しないままに同じことを繰り返して、よけいに状態が悪くなるケースもあります。
2週間以上も不眠症や食欲不振が続く場合や、何か月たっても良くなる実感がない場合は、精神科を受診してみましょう。体の症状がない場合は、心理カウンセリングも効果があります。
