親が発達障害
毒親と呼ばれる人の中には、発達障害があると思われるケースが大変多く見られます。
毒親とは、子供に共感できず、常に自分を優先してしまう親のことです。実は毒親の中には、気づかれない発達障害があるケースが大変多く見られます。単純に性格の問題だけでなく、生まれつきの特性である可能性があるのです。
最近は発達障害に関する知識が広まってきました。しかし、子どもや若い人の発達障害についての解説は多いのですが、親に発達の問題がある場合の対処法はほとんど解説がありません。それでは、もし親に発達の問題があり、それに気づけていない場合、家庭生活はどのようになるのでしょうか?
そこで今回は、親に発達障害があったらどうなるかについて解説しましょう。発達障害の中でも、特に自閉スペクトラム症・ASDと注意欠如多動症・ADHDについて説明します。
もちろん、発達の問題を抱えながら親として立派に子育てをされている方もたくさんいらっしゃいます。今回の記事は、発達障害を持つ人のすべてが毒親になるという意味ではありませんので、誤解がないようにお願いいたします。
毒親とは、子供に共感できず、常に自分を優先してしまう親のことです。実は毒親の中には、気づかれない発達障害があるケースが大変多く見られます。単純に性格の問題だけでなく、生まれつきの特性である可能性があるのです。
最近は発達障害に関する知識が広まってきました。しかし、子どもや若い人の発達障害についての解説は多いのですが、親に発達の問題がある場合の対処法はほとんど解説がありません。それでは、もし親に発達の問題があり、それに気づけていない場合、家庭生活はどのようになるのでしょうか?
そこで今回は、親に発達障害があったらどうなるかについて解説しましょう。発達障害の中でも、特に自閉スペクトラム症・ASDと注意欠如多動症・ADHDについて説明します。
もちろん、発達の問題を抱えながら親として立派に子育てをされている方もたくさんいらっしゃいます。今回の記事は、発達障害を持つ人のすべてが毒親になるという意味ではありませんので、誤解がないようにお願いいたします。

1 相手の話を聞かずに一方的に話す
自閉スペクトラム症・ASDは、コミュニケーションに問題がおきる発達障害です。ASDがある親は、子供の扱い方が分からないと訴えることがあります。
子供の言動が予測不能であるため、いっしょにいると苦痛に感じてしまうのです。そのために、家庭では子供と距離をとって生活しています。子供としては一緒に生活している親でありながら、打ち解けない遠い存在になってしまいます。
また、ASDは言葉が達者で饒舌な人が多く、相手の話をきかずに自分が言いたいことを一方的に話すことも特徴です。
家族といっしょにいても、自分勝手に話すだけで会話が成立しません。子供からすれば、黙って親のつまらない話を聞かされるだけなので、いっしょにいることが苦痛になります。
2 気まぐれ
注意欠如多動症・ADHDの人は、言動が気分に左右されやすく、一貫した行動をとることができません。そのために子育ては苦手な分野です。
ある時は子供にOKしたことを、別のタイミングでダメと禁止するので、子供は混乱します。例えば、時間を決めてゲームをやらせていたのに、突然腹を立ててゲーム機を捨ててしまい、ゲームは完全禁止というルールに変えてしまいます。これでは親子の信頼関係を築くことができません。
また、物忘れも症状の一つですので、子供との大切な約束をすっぽかしてしまうこともあるでしょう。
3 すぐに怒る
ADHDの人は何事も待てないのが特徴です。子供が言うことをきかないと感情的になってすぐに怒ってしまいます。子供をほめて育てるということができません。
そもそも、ADHDの親は子供時代に落ち着きがなかったので、いつも怒られて生きてきました。自分自身がほめられた経験をもっていないために、自分の子供をほめてあげることができないのです。
子どもは親のパターンを学ぶので、親を怒らせないようにうまく立ち回るようになります。しかし、子供にもADHDの傾向があると、落ち着かない子供をいつも叱りつけているという家庭になるでしょう。子供が大きくなると親子で怒鳴り合いのバトルに発展することもあります。

4 マイペース
ADHDの人はマイペースで自分ファーストになりやすい傾向があります。家族がいるのに夜遅くまで一人で飲み歩き、休日は自分だけパチンコに出かけてしまいます。
ふだんは家族とほとんど関わらないのですが、突然家族旅行を計画することもあり、家族を振り回してしまうでしょう。
部屋の使い方も自分勝手で、他の家族のことを考えずに片付けることができません。まるで大きな子供が家にいるようです。
5 強引・横暴
マイペース程度ならば良いのですが、なかには子供に何かを強要したり、言うことをきかないと暴力を振るったりするケースもあります。いわゆる毒親です。
注意をされても自分勝手なふるまいを続け、子供に共感することができず、自分の生活を変えようとしません。当然子供の心にも大きな傷跡を残してしまいます。

片親に発達の問題がある場合、子どもは健常者である親が逃げ場になります。暴君のような父親と、それから逃げ回っている母親と子供というケースが多く見られます。母親は、子供から父親の悪口を聞く毎日です。もちろん、勝手気ままな母親と、それに振り回されている父親と子供というケースもあります。
健常者である親が子供を守らない場合や、両親がともに発達の問題がある場合は、子供の逃げ場がありません。子供の心の成長に問題が残ることがあるでしょう。
発達障害の衝動性や強迫性といった症状は薬の治療で改善させることができます。子供に対して強要、横暴、支配、暴力などの問題がある場合は、周りの人が気づいて医療機関につなげてあげることが必要です。
毒親の多くは、自分に問題があると気づきません。周りから問題行為を指摘しても、「俺は一流大学を出て、立派に働いているから病気じゃない!」と反発する場合もあります。こうした場合は、警察や児童相談所に応援を頼むのが良いでしょう。
子供の頃に毒親から酷い仕打ちを受け、大人になってから親を許そうと考える人がいます。ところが、久しぶりに親に会っても、年老いた親は昔のままで全く変わっていなかったという話をよく聞きます。これは親が発達障害であり、毒親になったのは生まれつきの特性であったと考えるべきでしょう。
