うつがつらいときの正しい過ごし方
うつ病は回復期であっても、日々病状の波があります。「治った!」と感じるくらい具合が良い日もあれば、翌日には「もうダメだ」と具合が悪くなることもあるのです。
「三百六十五歩のマーチ」という昭和のヒット曲に、「3歩進んで2歩下がる」という有名なフレーズがありますが、うつ病の治り方もまさに「3歩進んで2歩下がる」です。
これを理解できていないと、「昨日は元気だったのに、今日は具合が悪くて何もできない」と、毎日の病状の変化を比べて落ち込む人がいます。ついには「うつ病は一生治らない」と結論を出してしまい、投げやりになることもあるでしょう。
では、調子が悪いときにはどうしたら良いのでしょうか?うつ病は「3歩進んで2歩下がる」病気と言いましたが、2歩下がった時の対処が大切なのです。今回はうつ症状がつらい時の過ごし方について解説したいと思います。
「三百六十五歩のマーチ」という昭和のヒット曲に、「3歩進んで2歩下がる」という有名なフレーズがありますが、うつ病の治り方もまさに「3歩進んで2歩下がる」です。
これを理解できていないと、「昨日は元気だったのに、今日は具合が悪くて何もできない」と、毎日の病状の変化を比べて落ち込む人がいます。ついには「うつ病は一生治らない」と結論を出してしまい、投げやりになることもあるでしょう。
では、調子が悪いときにはどうしたら良いのでしょうか?うつ病は「3歩進んで2歩下がる」病気と言いましたが、2歩下がった時の対処が大切なのです。今回はうつ症状がつらい時の過ごし方について解説したいと思います。
1. 薬はちゃんと飲めていますか?
まずは薬をきちんと飲めているかチェックしましょう。調子が良くなってくると忘れてしまうのが薬の大切さです。回復期に調子が悪くなる原因の第1位は、指示通りに薬をきちんと飲めていないことと言われています。
抗うつ薬は数日飲み忘れていても変化はありませんが、しばらくしてから効果が切れてしまい、飲み忘れに気づいた時にはかなり具合が悪くなっているのです。
2. とりあえずゴロゴロしましょう。
具合が悪い時に無理をしても、結局何もできないで終わってしまうのがうつ病です。脳の機能が低下しているため、作業ができないのです。充電切れのスマホが作動しないのと同じです。
そんな時はとにかくゴロゴロしていましょう。むしろ、このゴロゴロが回復につながります。「世の中の人は外で働いているのに」と、元気な人と比べて自分を責める必要はありません。
3.毎日の病状の変化を気にしない
うつ病は、雨の日に調子が悪いといったように、天候に左右される病気です。1日頑張ると数日寝込んでしまうということも起こります。
さまざまな要素が日々の状態に影響を与えるので、毎日のように「今日はどうだった」と病状を気にするのはやめましょう。
「先月より良くなっている」「去年の今頃より元気になった」という感じで、数か月単位、年単位で病状を比べるようにしましょう。
4. 無理して出かけない・特別な予定は入れない
うつ病の人がよく葛藤することは、予定通りに動けなくなりドタキャンをしてしまうことです。よく聞くのが、美容室や病院の予約です。前日まで元気でも、当日になると体調が悪くなって、行けなくなることが多いのです。
ドタキャンは避けたいのですが、無理は良くありません。行くか、行かないかで迷っている時は、キャンセルした方が良いでしょう。
とは言っても、ドタキャンを繰り返していると人からの信頼を失ってしまいます。そもそもうつ病の時はできるだけ特別な予定を入れない方が良いのです。
5. グルグル思考にハマらないようにする
ゴロゴロは回復につながると説明しましたが、横になっていると、過去を後悔したり、将来を悩んだり、頭の中にはいろいろなネガティブなことが浮かんで来ることもあります。
答えが出ないまま、同じことをグルグル考えることを反芻思考(はんすうしこう)と呼びます。考えないようにしようとするほど、よけいに考えてしまうのが反芻思考です。そんな時は意識を別のことに向けましょう。
一番良いのは家族や友人と話すことですが、相手の事情もありますので、動画を見てみる、音楽を聴くなど、意識を映像や音に向けることも良いと思います。
6. 体に意識を向けてみる
グルグル思考から意識をそらすためには、体に意識を向けることも良い方法です。その場でストレッチをしてみる、シャワーを浴びてみる、思い切って散歩に出てみるのも良いかも知れません。何か美味しい物を口にするのも手です。
ストレッチだけでなく、ピラティス、ヨガ、ダンスなど、体調が良い時に体を動かす習慣を少しずつ身に着けておくと、いざという時に役に立ちます。
7. たくさん眠ること
たくさん眠ることはうつ病の最高の治療法です。調子の悪い時はともかく眠りましょう。昼夜逆転にならないようにすれば昼寝もお勧めです。「みんな睡眠時間を削って働いているのに、きのうは12時間寝た」といって自分を責める必要はありません。
これとは逆に、不安などで眠れないことはうつ病を悪化させてしまいます。眠れない場合は薬の調整が必要かも知れませんので、主治医とよく相談してみてください。
以上、回復期にうつ症状がつらい時の過ごし方について解説しました。
何もできない日には「情けない」と自分を責めてしまうのがうつ病の特徴です。
しかし、こういう日にこそ「病気だから仕方ない」と開き直って、ゆっくり過ごすのです。「今日は調子が悪くて何もできない最悪な1日」と思うのではなく、「今日は療養に専念する1日」と発想を転換してみてはどうでしょうか。
