後悔
過去に縛られて動けなくなっていませんか?
なんであんなことをしたのだろう」、「あの時こうしておけばよかった」と、希望がもてないまま毎日を過ごすことがあります。このように、後悔で先に進めないでいる時にはどうしたら良いのでしょうか?
そもそも、人はなぜ後悔するかというと、失敗を繰り返さないために生まれつき備わっている脳の働きであるからです。
例えば、「暴飲暴食で病気になって辛い思いをしたので、その後悔から食生活を正す」、「ギャンブルで大金を失って悔やんでいるので、二度と無駄遣いをしない」といったように、後悔の感情が2度目の過ちを犯さないためのブレーキになってくれるのです。
現在と未来を安心して生きるための、心に備わっている安全装置のような存在なのです。ですから、後悔で苦しみ続けるというのは、人のあるべき姿ではありません。
ところが、後悔のようなネガティブな気持ちをずっと抱えている人がいます。そうなると心の病気になります。もしかすると、すでに心の病気になっているかも知れません。この場合は、一人で抱え込まないで、専門的な治療が必要です。
今回は後悔について説明しましょう。
なんであんなことをしたのだろう」、「あの時こうしておけばよかった」と、希望がもてないまま毎日を過ごすことがあります。このように、後悔で先に進めないでいる時にはどうしたら良いのでしょうか?
そもそも、人はなぜ後悔するかというと、失敗を繰り返さないために生まれつき備わっている脳の働きであるからです。
例えば、「暴飲暴食で病気になって辛い思いをしたので、その後悔から食生活を正す」、「ギャンブルで大金を失って悔やんでいるので、二度と無駄遣いをしない」といったように、後悔の感情が2度目の過ちを犯さないためのブレーキになってくれるのです。
現在と未来を安心して生きるための、心に備わっている安全装置のような存在なのです。ですから、後悔で苦しみ続けるというのは、人のあるべき姿ではありません。
ところが、後悔のようなネガティブな気持ちをずっと抱えている人がいます。そうなると心の病気になります。もしかすると、すでに心の病気になっているかも知れません。この場合は、一人で抱え込まないで、専門的な治療が必要です。
今回は後悔について説明しましょう。
1 後悔の理由
「大きな失敗をやらかした」、「せっかくのチャンスを逃した」、「人からまんまと騙された」と自分の失敗に悔やむ人がいれば、過去の人生すべてを悔やんでいる人もいます。いつまでも後悔が止まらない理由は、現在がうまく行っていないからです。
現在がうまく行っていないと、失敗する前の記憶が輝いて見えます。辛い時ほど過去の良かった出来事だけが浮かんでくるという現象が起こるので、「過去は良かった」という錯覚を起こすのです。実際はそんなに良くなかったのに、「あのことがなければ、今は幸せなのに」と考えてしまうのです。
例えば、今の仕事がうまく行かないと、以前の仕事をしていた頃の方が満足していたように感じます。前の仕事が嫌で変えたのに、やはり良い思い出だけが浮かんで来るので錯覚を起こすのです。
過去は変えられません。私たちが変えられるのは現在と未来だけです。過去の失敗はより大きな失敗をしないための勉強だったと思えば良いのです。
2 自分を責めている
後悔して辛くなるのは、失敗した自分を許せないでいるためです。自分の過去の選択を受け入れないで、自分で自分を責め続けている現象です。
例えば、現在付き合っているパートナーとうまくいかないでいると、以前付き合った人のことが輝いて見えます。
前の人とうまくいかなくて別れたはずなのに、良かった出来事だけが思い出されて、「前の人の方が良かった」と後悔します。そして、別れることを選択した自分を責め続けているのです。
自分で自分をいじめるのはやめにしましょう。
3 うつ病の症状の可能性
何カ月もたっても後悔で前に進めない場合は、うつ病の可能性があります。
後悔がいつも頭の中をグルグル回っている、それが辛くて消えていなくなりたい、食事がのどを通らない、夜も眠れないという状態です。特に過去の人生すべてを後悔していると感じるならば精神科を受診しましょう。
脳の前頭葉には後悔をする部分があって、セロトニンという脳内物質でコントロールされています。うつ病でセロトニンの分泌が少なくなると、前頭葉の後悔する部分がコントロール不能になり、常に後悔する考えが浮かんで来るようになるのです。
しかし、抗うつ薬の治療で脳のセロトニンの分泌が改善されると、後悔することが減って来るでしょう。
4 何度も同じ失敗を繰り返すADHD
注意欠如多動症・ADHDは、不注意や衝動性を特徴とした発達障害の一つです。何度も注意され、その場では反省しても、同じ失敗を繰り返す人は、ADHDである場合があります。
例えば、「同じような車の事故を何度も繰り返す」、「うまい投資話に何度もひっかかる」、「女性問題で失敗したのに、また女性で間違いを起こす」といったことは、ADHDの人の不注意や感情のコントロールが苦手なために起こることです。
ADHDの不注意や衝動性は薬の治療で改善できる場合もあります。これも精神科に相談してみましょう。
過去のあなたの選択は間違っていなかったと思います。その選択を通して多くを学んだはずなので、これ以上自分を責めることはやめましょう。
中には自分を責めるだけで気持ちが治まらず、家族やパートナーのことを責めてしまう人もいます。他人を責めても解決にはなりません。よけいに辛くなるだけです。
昔の嫌なことが浮かんで来たら、記憶に向かって、「うるさい、私は間違っていなかった」と叫んでみましょう。時間は必要ですが、そのうち浮かんでこなくなるはずです。
