2021.10.12

孤独の解消の仕方

 人間は一人で生きられるものではありません。どんなに優秀な人でも、社会の歯車の中に組み込まれているからこそ、その才能を発揮できるのであって、一人で生きているわけではありません。社会、家庭、友人、などの人間関係が少なくなってくると、人は孤独を感じるようにできています。「一人ではいけない」という心のサインが孤独という感情なのです。
 孤独な時に私たちがよく行うのは、好きなものを食べたり、友人とお酒を飲みに行ったり、欲しかったものを買ったりと、食欲や物欲を満たしたり、SNSでつながりを求めたりすることです。私たちの周りには、手っ取り早い孤独解消法がたくさんあります。

 こうしたことは一時的に孤独を癒してくれますが、すぐに元の孤独に戻ってしまうことはないでしょうか。またよけい孤独になってしまうことはないでしょうか。

お腹がすいた時に、手っ取り早く手に入り、味の濃いジャンクフードばかり食べていると体を壊してしまいます。食べることは空腹の満足だけでなく、体の成長の力になり、健康を維持する目的があります。同じように、孤独だからと言って、その場限りの対応をしていると、心が病んだり、心の成長も期待できないでしょう。
お坊さんは、寺にこもる修行があります。仏教に限らず、どんな宗教にもあえて自分を孤独な状況に置くという修行があります。これは心身を痛みつけるのが目的ではありません。外からの刺激を絶ち、孤独の中から何か大きなものを感じ取り、心を成長させるために行うものです。悟る内容は宗教は人それぞれに違いますが、いくつかの共通点があります。それは、世の中に見えない大きな生命の力、愛の力が働いていること、人はその中で自分が生かされている小さな存在であること、こうしたことを悟るために行うのです。こうした体験をすると、心が成長し、些細なことでも不安やイライラしなくなり、人に優しくできるようになります。ですから孤独はそれほど悪いものではありません。うまく利用すれば、自分を見つめなおし人を成長させる機会となります。

ただし、私たちのような普通の人がこのような修行をすることは大変難しいことです。できるだけその場限りでない孤独の解消法を通して、少しでも自分を成長させることができたら良いかも知れません。

ここでは、このような意味のある孤独の解消法を5つ紹介します。
1.理解してくれる人に相談する

 人の心の中心には承認欲求と言うものがあります。理解されて、認めてもらって、生きている価値を感じるのです。世の中に誰か一人でも自分の苦労や苦しみを知ってくれている人がいれば孤独を感じません。家族の中に理解者、相談者がいれば一番良いのですが、最も近くで生活している家族が心の距離の遠い存在であることも多いようです。信頼できる先輩や友人などに思い切って相談するのも良いかもしれません。周りにそういう人がいない場合は、カウンセリングを利用するのも手です。

2.人の喜ぶことをしてあげる

人間関係は待っていては始まりません。魅力のある人は、周りから人が寄ってくるのでしょうが、普通は自分から交流を始めることが必要です。まず、人を喜ばせることから始めましょう。喜ばせることが、感謝となって返ってきて良いコミュニケーションが生まれます。家族や友人に誕生日のプレゼントをする、さみしい思いをしている人に連絡をしてみる、など簡単なことから始めてみましょう。
 プライドがある人は、なかなか自分から行動を起こせません。プライドの高い人ほど孤独をつくりやすいとも言われています。

3.自然にふれてみる

インスタ映えの目的で話題のパワースポット巡りをしたところ、「実際に見えないパワーを感じた」という人も多いようです。自然の中には生命の力が宿っています。公園などの自然の中で、ゆっくり深呼吸をしながら、時間が過ぎるのを忘れてしばらくたたずんでみるのも良いでしょう。余裕があれば、家で生き物を飼ったり、植物を育てるのも良いかもしれません。
4.職場以外の所属をつくる

 職場は、利益を目的とする集まりです。会社が儲かることが活動の中止なため、人を才能や実績だけで評価し、仲間同士での競争があります。こうしたところに長く所属することおは心をすり減らしてしまいます。
 しかし、趣味を中心とした集まりは、利害のない人間関係であり、生きがいを感じる居心地のよい場所となる可能性があります。職場の集まりだけでなく、趣味を中心とした集まりにも参加できたら良いでしょう。

5.運動をする

日頃デスクワークばかりで運動不足となり、そのストレスから孤独感がきているかも知れません。心と体には相関関係があります。体を動かすことは、心も開放的にします。かといってスポーツジムに行って激しい運動をする必要はありません。心をスッキリさせることには、週に4日程度、1回に20分程度の早歩きで十分です。このようなウォーキングはうつ病や認知症を予防する効果があることが証明されています。

最後ですが、いつも孤独で苦しい場合は、もしかしてうつ病の症状かも知れません。人の中にいても疎外感を感じて、孤独であるというのもうつ病の症状です。
孤独で不眠や食欲が落ちるなど、日常生活にも支障が出てしまう場合もあります。このような場合はうつ病の可能性があるので精神科を受診することをお勧めします。