人から言われた嫌な言葉が頭から離れない
人から言われた嫌な一言が、頭の中をグルグル回り、辛い思いをしたことはありませんか?こちらに非があるとは思えないので、素直に受け止めきれません。その言葉が浮かんで来て、日中はイライラするし、寝ようとしても頭が冴えてしまいます。「何であんなに酷いことを言われたのだろう?」と考えてしまい、自分を責めたり、相手を責めたりの繰り返しです。
このように、嫌な言葉が頭から離れないで苦しい時、どのように対処したら良いのでしょうか?SNSで調べてみると、体を動かしたり、美味しいものを食べたり、と、意識を他に向けると良いと書いてあります。また、友人や家族に話して、話題を共有することも勧められています。
意外に思われるかも知れませんが、心の専門家のカウンセラーや精神科医であっても、クライアントの一言に傷ついてしまうことがあります。クライアントが感情的になって、聞き手を言葉で攻撃することもあるからです。もちろん、それでけんかをしては良くないので、その場をうまく収めますが、当然、心にはダメージが残ります。心の専門家は、自分で自分の心を癒さなくてはいけません。そこで使われるのが、「メンタライゼーション」というテクニックです。
メンタライゼーションとは、精神分析の言葉で、心の動きを推測することです。相手がなぜそのような言葉を発したのか、その理由や気持ちが理解できると、心のモヤモヤがとれて、スッキリしてきます。モヤモヤの正体が明らかになるからです。メンタライゼーションは、誰でも日常に利用することができ、辛い気持ちから解放されるテクニックの一つです。
大きな理由もなく、相手が嫌な言葉を発する原因は、ほとんどの場合、自分でなく、相手にあります。そして、次の5つのパターンに分けられるでしょう。今回は、その5つのパターンを紹介します。人から言われた嫌な言葉が、頭から離れないで辛い時は、必ずどれかのパターンに当てはまっているはずですので、どれに当てはまるかを分析してみてください。
このように、嫌な言葉が頭から離れないで苦しい時、どのように対処したら良いのでしょうか?SNSで調べてみると、体を動かしたり、美味しいものを食べたり、と、意識を他に向けると良いと書いてあります。また、友人や家族に話して、話題を共有することも勧められています。
意外に思われるかも知れませんが、心の専門家のカウンセラーや精神科医であっても、クライアントの一言に傷ついてしまうことがあります。クライアントが感情的になって、聞き手を言葉で攻撃することもあるからです。もちろん、それでけんかをしては良くないので、その場をうまく収めますが、当然、心にはダメージが残ります。心の専門家は、自分で自分の心を癒さなくてはいけません。そこで使われるのが、「メンタライゼーション」というテクニックです。
メンタライゼーションとは、精神分析の言葉で、心の動きを推測することです。相手がなぜそのような言葉を発したのか、その理由や気持ちが理解できると、心のモヤモヤがとれて、スッキリしてきます。モヤモヤの正体が明らかになるからです。メンタライゼーションは、誰でも日常に利用することができ、辛い気持ちから解放されるテクニックの一つです。
大きな理由もなく、相手が嫌な言葉を発する原因は、ほとんどの場合、自分でなく、相手にあります。そして、次の5つのパターンに分けられるでしょう。今回は、その5つのパターンを紹介します。人から言われた嫌な言葉が、頭から離れないで辛い時は、必ずどれかのパターンに当てはまっているはずですので、どれに当てはまるかを分析してみてください。

1 相手が別のことでイライラしている
腰痛で整形外科クリニックに通院中のAさん。ある日の診察の時に、体調が悪いことを相談したところ、「それは内科で相談してください!」とつよい口調で怒鳴られました。びっくりしたAさんは、その場は謝罪しましたが、特に変なことを言ったつもりはないので、怒られたことに納得がいきません。医師の言葉が頭から離れず、何日たっても、「言い方がまずかったのだろうか?」「私は嫌われているのだろうか?」と悩みました。
気になったので、手元のスマホを使って、このクリニックの評判を調べてみました。なんと、自分と同じように、この医師に突然怒鳴られたという体験を書いている人がいたのです。中には、経営が大変だから、医師がいつもイライラしているのではないか?というコメントまでありました。これを読んだAさんは、心のモヤモヤが消えて、スッキリしました。医師が怒鳴ったのは、自分に問題があったのでなく、医師のプライベートに問題があると分かったからです。そして、別のクリニックに通院することにしました。
イライラで情緒が不安定になっている人は、冷静を装っていても、何かのきっかけで棘のある言葉を吐く場合があります。こうした人と接していると、傷つけられることがあるでしょう。無理して付き合わず、距離を置くことが賢い選択です。
2 相手が不安になっている
うつ病で療養中のBさん。復職のことで悩んでいます。そんな時に、父親から「いつから働くんだ?」と言われました。一番悩んでいるのは、Bさん自身ですから、まるで「早く働け!」と怒られたようで、その言葉に大変傷つけられました。
いつまでも父親の言葉が頭から離れないので、母親を通して、傷ついた気持ちを父親に伝えてもらいました。後日、父親から謝罪の言葉を受けましたが、Bさんが働かないことを怒ったのでなく、病気がいつまでも治らないことが不安だったのだと説明してくれました。それを聞いて、Bさんの怒りもおさまりました。
Aさんのところでも紹介しましたが、相手が不安になって、逆に傷つけるような言葉を発してしまうこともあるのです。
3 相手が、別の誰かと重ねて見ている
母親から、きつい言葉ばかりかけられていたCさん。大人になっても、その言葉の一つ一つが心の中に残っています。年をとってから、母親の言葉に傷ついてきたことを思い切って伝えました。
母親からは、Cさんのことは愛していたつもりだけれど、Cさんの顔や言動が父親に似ていたから、父親を思い出して怒っていた、という理由を聞かされました。実は、Cさんの父親は、アルコール依存があり、いつも夫婦喧嘩が絶えない家庭だったのです。母親のきつい言葉は、嫌な夫の姿を娘に重ねてしまったのが原因だったというのです。これを聞いたCさんは、母親の苦労を知っていたので、少し許す気持ちが出て来ました。
心の中の嫌な気持ちを、他の人に押し付けてしまうことを投影と呼びます。Cさんには問題がなかったのに、両親の仲が悪かったことの犠牲になっていたのです。

4 相手がマウントをとろうとしている
生徒思いで、教育に熱心な先生であるDさん。生徒や父兄からの評判もとても良く、人気者です。ところが、校長から「余計なことをするな!」と怒鳴られました。校長の目からは、職員の秩序を乱す人として映っていたようなのです。
Dさんは、ショックを受けましたが、後日、理事長が来た時に、ペコペコする校長の姿を見て、校長が怒鳴った理由を納得しました。校長は、目上の人には媚びへつらい、目下の人には権威を振るうという、典型的な権威主義の人なのです。自分を怒鳴りつけた校長が、器の小さい人物であることが分かったので、Dさんはスッキリしました。そして、この学校はやめることに決めました。
5 相手に発達障害やパーソナリティの問題がある
会社員のEさん。後輩のデリカシーのない言葉に悩んでいます。今回は、「今日はメイクが濃いですね」と言われて腹が立ちました。いつもは受け流していたのですが、「そういう言葉は失礼だよ!」と、我慢できずに叱りつけました。ところが驚いたことに、後輩はキョトンとしています。自分の言葉がEさんを傷つけていると感じていなかったようなのです。
相手が発達障害やパーソナリティの問題をもっている場合、思っていることがそのまま口に出たり、場の雰囲気を考えずに発言することがあります。本人は、自分が人を傷つけていることには気づきません。このような場合は、我慢していないで、こちらから説明してあげることも必要かも知れません。

言われた言葉に傷つき、それが頭から離れないような場合は、今回紹介したパターンのどれかが当てはまると思います。どれをとっても、あなたに問題があるのではなく、相手に問題があることの方が多いのです。自分を責める必要はありません。
また、相手のちょっとした言葉でも悪くとらえてしまい、それが頭の中をグルグル回って、生活に支障が出るような場合は、心の抵抗力が弱っているサインです。うつ病などの精神疾患の可能性もあるので、注意が必要です。
