うつ病の先延ばし 6つの特徴
やらなくてはならない大事な仕事や勉強を始めようとすると、なぜか気持ちにブレーキがかかってしまい、取り掛かれないでいることを「先延ばし」と呼びます。例えば、「夏休みの宿題を学校が始まる前日までやらない」、「大事な報告書を書かなくてはいけないのに、始めるきっかけをつかめない」、といったように、誰でも経験したことがあるものです。
ところが、これが癖になって、実際に仕事に支障が出ることを「先延ばし症候群」と呼ぶことがあります。「大事なお客さんのところへいつまでも顔を出さない」、「大事な書類を提出しない」となると職場も困ってしまいます。症候群と言っても、ほとんどは病気ではありませんが、中には精神疾患が隠れていることもあります。
先延ばしの原因は一つではありません。「仕事量が多過ぎる」「仕事のレベルが高過ぎる」といった仕事自体の問題もあれば、「疲れがたまっている」など、自分自身の体調の問題もあります。中には、面倒くさがりという性格の問題もあるかも知れません。
ただし、「好きなことから初めて優先順位をつけられない」「スケジュール管理ができないために大事な要件を忘れてしまう」といった場合は、「天然」「おっちょこちょい」と性格の問題に考えがちですが、深刻なミスが続くようならばADHDという発達障害の可能性もあります。
うつ病の症状としても、先延ばし症候群はたいへん多く見られます。うつ病は物事への興味や関心がなくなり、何かに取り組む意欲も低下する病気だからです。「それまできちんとできていたのに、最近先延ばしが増えて仕事に支障が出てきた」という場合は、うつ病の疑いもあります。それでは、実際にどのような状況になってしまうのか、今回は、うつ病の先延ばしの特徴を6つ紹介しましょう。
ところが、これが癖になって、実際に仕事に支障が出ることを「先延ばし症候群」と呼ぶことがあります。「大事なお客さんのところへいつまでも顔を出さない」、「大事な書類を提出しない」となると職場も困ってしまいます。症候群と言っても、ほとんどは病気ではありませんが、中には精神疾患が隠れていることもあります。
先延ばしの原因は一つではありません。「仕事量が多過ぎる」「仕事のレベルが高過ぎる」といった仕事自体の問題もあれば、「疲れがたまっている」など、自分自身の体調の問題もあります。中には、面倒くさがりという性格の問題もあるかも知れません。
ただし、「好きなことから初めて優先順位をつけられない」「スケジュール管理ができないために大事な要件を忘れてしまう」といった場合は、「天然」「おっちょこちょい」と性格の問題に考えがちですが、深刻なミスが続くようならばADHDという発達障害の可能性もあります。
うつ病の症状としても、先延ばし症候群はたいへん多く見られます。うつ病は物事への興味や関心がなくなり、何かに取り組む意欲も低下する病気だからです。「それまできちんとできていたのに、最近先延ばしが増えて仕事に支障が出てきた」という場合は、うつ病の疑いもあります。それでは、実際にどのような状況になってしまうのか、今回は、うつ病の先延ばしの特徴を6つ紹介しましょう。

1 不安で先延ばししてしまう
やることが明確でなかったり、重要なことであると、「できなかったらどうしよう」、「間に合わなかったらどうしよう」という不安を感じます。また、一度経験していることでも、大変だった記憶だけが蘇り、できた自信よりも、不安の方が大きくなります。不安が妨げとなり、仕事に取り掛かろうとする意欲を妨害します。「何とかなる」と、開き直れません。やってしまえば何でもないことでも、不安によって取り掛かるまでのハードルが高くなるのです。
2 ちょっとした出来事が妨げになる
小さな一つのつまずきが、先延ばしのきっかけになります。例えば、「皿洗いを始めようとしても、洗剤の容器が空になっていたからやめてしまう」、「隣の人の話し声がきっかけで、仕事に取り掛かるタイミングをもてない」といったように、ちょっとした出来事が心の中で大きなハードルとなり、前へ進めなくなるのです。
3 すべてができなくなる
一つのことにつまずくと、すべてのことに対して意欲を失い、逃げ出したくなります。例えば、一つの業務に困難を感じると、他の業務すべてのやる気を失い、会社そのものが嫌になってしまうのです。会社から逃げ出したくなり、いまの人生から逃げ出したくなることもあるかも知れません。

4 何かに逃避する
仕事や勉強を先延ばしして、何をするかと言うと、ゲームをしたり、動画を見たり、コーヒーやたばこで気分を変えようとします。昼からお酒を飲んでしまう人もいますが、これはアルコール依存症のきっかけになる大変危険な行為です。それでもやる気がでないので、ふて寝をすることもあります。
5 自分はダメな人間だと責める
大事なことから逃げ出したくなるので、これを責任感の問題ととらえて、自分はダメな人間だと思い込みがちです。自信を失い、自分に価値を感じなくなります。できれば消えてなくなりたいこともあります。これは、うつ病で起こる無価値感というものです。
6 物忘れ
うつ病では物忘れも起こりますので、スケジュール管理に失敗する場合もあります。メモやカレンダーに書いてあっても見落としてしまいます。大切な用事をすっぽかし、先延ばしになることもあるでしょう。

先延ばし症候群は、心のSOSのサインです。それまで問題なくやれていた仕事に手がつかなくなり、先延ばしをするようならば、うつ病の可能性もあります。うつ病により、意欲や作業能力が落ちていることが原因です。病気に気づかず、性格や責任感の問題ととらえて、自分を責めてしまうのもうつ病の特徴です。いつもよりも先延ばしが増えているならば、心の状態がよくないことを自覚しましょう。
気分の落ち込みや睡眠障害など、他にも症状が出るようならば、精神科を受診するべきです。そこまでではないとしても、心の状態が良くないことを理解し、できるだけ仕事を減らし、休みをとるようにしましょう。もしかすると、心配事を抱えている、我慢や無理のし過ぎなどが原因かも知れません。普段から、「できないことは断る」、「頼めることは人を頼る」、というように、自分だけが負担を抱えないようにすることも大切です。
