親の離婚があった人の生きづらさ

親の離婚で人生がおかしくなったと感じることはありますか?


親が離婚に至るまでの過程では、子どもを含めて家族全員が心を病んでいきます。何らかの原因で両親の仲が悪くなることが出発点で、毎日のようにけんかを繰り返し、そのうち仲直りすることを諦め、最終的に離婚を決意するまでに平均2年くらいの時間がかかると言われています。


この期間、本来安らぎの場である家庭が、居心地の悪い場所となり、子供の心に大きな傷跡を残してしまうことがあるでしょう。もちろんその後の親の対応によって回復は可能ですが、大人になっても心の問題が残っている人もいるのです。


親が離婚している人は、そこから今の生きづらさが始まっている可能性もあります。今回は親が離婚をしている人の心の問題を詳しく見てみましょう。





1 親が離婚した時の年令によって病み方が違う

親が離婚した時の子供の年令によって、子供が感じることは変わります。幼児の場合はさみしさを感じますが、それを言葉で表現する力がありません。一人でいられずに泣いて親にしがみついたり、食欲がなくなったりと、情緒の不安定さや体調不良として現れることになります。


小学生の場合は、親の不仲や離婚を自分の責任であると感じる傾向があります。「良い子にしていれば両親は仲直りしてくれる」と考える子供が多いのです。親の前では無理をして元気に振る舞いますが、実際には心は消耗しており、集中力は落ちて学校の成績が下がります。親の離婚は子供の責任でないことを伝える必要があるでしょう。


中学生では、家庭の居心地の悪さから、自分の居場所を外の世界に求めるようになり、非行などの問題が起こりやすい時期でもあります。しかし、高校生以上では、親の離婚を比較的冷静にとらえるようになります。


こうして見てみると、中学生以下の頃に親が離婚している場合、子供に心の問題が残りやすいことが理解できます。特に、片親がいなくなった喪失感がつよい場合、自分のせいで両親が分かれたという自責の思いが残っている場合、大人になっても心の問題を抱えやすいようです。



2 幼い時に両親の離婚を経験した人

幼児期から小学生の頃に、離婚によって片親を失った子供はつよい喪失感や自責の念を感じます。その上、残された親から十分な愛情を受けられなかった場合、大人になっても心の傷が残ります。自己肯定感が低く、人を信頼できず、人間関係を築くことが苦手になるでしょう。


これが深刻な場合は複雑性PTSDと呼ぶことがあります。人間関係が苦手なことから自閉スペクトラム症と間違えられやすいのですが、大人になってからの良い人間関係を通じて改善に向かうことができます。




3 家庭に希望をもてない・パートナーに非現実的な期待をしてしまう

親が離婚したという経験は、自分の結婚や家庭に対する考え方に大きな影響を与えます。大きく分けて2つの考え方に偏りやすく、1つは結婚や家庭をネガティブなものに感じてしまう場合と、それとは逆に結婚や家庭に過度の理想を抱いてしまう場合の2つです。


1つめのネガティブなイメージを抱いている人は、自分の結婚生活に期待を持てません。あえて結婚を避け、子供を持つことを避けます。


2つめの過度の理想を抱いている人の場合は、パートナーに要求が多くなります。パートナーに親の姿を重ねてしまい、親から受けられなかった愛情を求めてしまうのです。


そして、理想の家庭をつくるために、相手にもそれを強制します。本人とは裏腹にパートナーは束縛されているように感じるので、関係がギクシャクしてしまうでしょう。



4 離婚は連鎖しやすい

統計データからは、離婚が家系で連鎖することが知られています。親が離婚していると、その子供たちも離婚することが多いのです。


これは、家庭で問題が起きた時に、親の離婚を見ている人は、親と同じように離婚で問題を解決しようとする傾向があるからと考えられています。もちろん、すべてがそうなる訳ではなく、親を反面教師と捉え、自分の家庭の問題を離婚以外の方法で解決しようとする人もたくさんいます。



5 親が離婚したことが恨みになっている人

親の離婚で家庭が荒れてしまった人、経済的な負担を背負った人、進学を諦めた人は、親への恨みが残っている場合があります。何かうまく行かないことがあると、不幸の出発点であった親の離婚に意識が行ってしまうのは当然のことです。それで前に進めなくなっている人もいるでしょう。


また、親を恨みたくても、親も好きで離婚を選んだのでなく、そうするしかなかったと考えると気持ちの行き場がなくなっている人もいます。



以上、親が離婚した人の心の問題について説明しました。


親の離婚が心のどこかに引っかかっていて、前に進めないでいる人はたくさんいます。
長年心に溜まっていることを言葉に出してみることで気持ちの整理になるかも知れません。


少なくとも、あなたのせいで離婚が起きたのではありません。また、あの時に離婚をしなければ、その後も常に親のけんかを見せられたり、家庭内暴力に発展したりと、よりつらい思いをしたかも知れません。過去を振り返ることよりも、あなたの未来の幸せを求めていくことが大切かと思います。