朝が起きるのがつらい理由
「目覚ましが鳴っても布団から出られない」、「起きても1〜2時間は頭が働かない」、「会社に行くのがしんどい…でも理由がわからない」、こういった朝の悩みはありませんか?
世の中に朝が辛くて悩んでいる人はたくさんいます。「子供の頃からそうだから仕方ない」とあきらめている人もいると思いますが、単純に体質や努力の問題で済まないケースもあります。朝が起きられない背後には、心理的、医学的な問題が隠れていることもあるのです。
そこで今回は朝起きるのがつらい心理学的、医学的な5つの理由を解説していきましょう。
1 プレッシャーやストレスが多い
朝起きるのがつらい人の中には、日常的に強いプレッシャーやストレスを抱えている場合があります。
「今日もやることが山積み」、「苦手な人に会わなくてはならない」、「仕事の結果が思うように出せない」といったプレッシャーやストレスが蓄積していくと、「朝=嫌なことが始まる時間」という認識が無意識に刷り込まれてしまいます。
その結果、睡眠が浅くなり、朝が来るのを体や心が拒否するようになります。そして、目覚めた瞬間に「行きたくない」、「逃げたい」と感じる状態になるのです。
特に、責任感が強い人ほど「今日も完璧にこなさなきゃ」と自分を追い込みがちです。このような心理的な負担が、朝の心身の重さとして現れます。つまり、朝起きられないのは、日々のストレスが限界を超えているサインなのです。
病気ではないのに、子供が朝起きられずに学校に行かない場合は、学校や家庭に何らかの問題があるサインです。子供は悩みを言葉にすることができないために、朝が起きられないという形でSOSを発しているのです。
「勉強についていけない」、「友達をつくれない」、「いじめがある」といった問題が隠れているはずなので、周りの大人が早く気づいてあげる必要があります。決して怠けているのではありません。
2 楽しいことがない
人生に楽しいことがないと、朝起きる意味を見出せません。子供の頃は友達と遊べる喜びだったり、休日には親にどこかに連れていってもらえたり、色々な刺激で楽しいことが沢山あったかも知れません。
ところが、大人になると「刺激的」、「楽しい」と感じることが少なくなり、「今日はこれをやりたい」というようなワクワク感がありません。今の仕事や生活に希望を持てないでいるのです。
朝起きても、やりたいこと、会いたい人、行きたい場所がなければ、力が出ないのは当然です。これは、心のエネルギーが枯れているサインでもあります。
3 生活リズムの乱れが慢性化している
朝がつらい人の身体的な理由で最も多いのが、生活リズムの慢性的な乱れです。人は朝日を浴びた時から、脳の中でセロトニンという物質の分泌が始まり、1日のリズムがスタートします。
14~16時間くらいするとセロトニンの分泌が減り、メラトニンという物質の分泌が増えることで自然な眠気が起こります。これによって24時間の生活のリズムが作られており、「体内時計」と呼ばれています。
ところが、「朝日を浴びる時間がほとんどない」、「起床時間が日によってバラバラ」、「遅くまで残業をしている」、「眠る直前までスマホやパソコンを見ている」、といった生活を続けていると、体内時計が乱れてしまいます。
また、「食事のタイミングが不規則」、「野菜を食べない」、「運動不足」といったこともセロトニン分泌を低下させるために、体内時計が乱れがちです。
これらの理由から、在宅勤務やフリーランス、シフト勤務の人は体内時計が乱れ、朝がつらくなりやすいことがお分かりになると思います。朝をスッキリさせるためには、普段から規則正しい生活を心がけるようにしましょう。
4 起立性調節障害
生まれつき血圧が低い人は、朝のエンジンがかかるまでに時間がかかります。また、小学生から思春期にかけて、朝の血圧が低いために学校へ行けなくなる人もいますが、これは「起立性調節障害」と呼ばれる病気です。
ストレスが原因で、大人になってから発症することもあります。自律神経の失調により血圧のコントロールがつかなくなる病気です。
血圧が低く、「朝起き上がるとふらつき、動悸や息切れ、吐き気が起こる」、「午前中は頭が働かず、午後からようやく動ける」、「怠けてるわけじゃないのに、朝だけ本当に無理」という人は、この可能性を疑ってみてください。
小児科、循環器科、神経内科で診療ができます。軽度であれば生活改善で良くなることもあり、血圧をあげる薬が処方される場合もあります。
5 うつ病
朝起きるのが極端につらい場合は、うつ病の可能性があります。「朝のつらさ」は、うつ病の典型的な症状の一つです。行かなくてはならない学校や職場を遅刻したり、休んでしまったりというレベルの場合は、病気と考えるべきでしょう。
うつ病は、脳内のセロトニン分泌が減ってしまう病気であるため、生活リズムがいつのまにか狂ってしまいます。努力や気合で朝起きようとしてもどうにもなりません。まずはうつ病の治療を優先しましょう。
以上、朝起きられない理由について解説しました。
今回ご紹介したように、朝をスッキリさせるためには、ストレスを解消すること、規則正しい生活をすることから始めてください。
毎朝日光に当たることや軽い運動をすることも大切です。また、日々の楽しみを見つけることも気持ちよく目覚める活力になります。何か心から喜べることを探してみましょう。
しかし、何をどうしても改善されない場合はうつ病を疑うべきです。治療で改善するので、医療機関に相談してみてください。
親が発達障害
毒親と呼ばれる人の中には、発達障害があると思われるケースが大変多く見られます。
毒親とは、子供に共感できず、常に自分を優先してしまう親のことです。実は毒親の中には、気づかれない発達障害があるケースが大変多く見られます。単純に性格の問題だけでなく、生まれつきの特性である可能性があるのです。
最近は発達障害に関する知識が広まってきました。しかし、子どもや若い人の発達障害についての解説は多いのですが、親に発達の問題がある場合の対処法はほとんど解説がありません。それでは、もし親に発達の問題があり、それに気づけていない場合、家庭生活はどのようになるのでしょうか?
そこで今回は、親に発達障害があったらどうなるかについて解説しましょう。発達障害の中でも、特に自閉スペクトラム症・ASDと注意欠如多動症・ADHDについて説明します。
もちろん、発達の問題を抱えながら親として立派に子育てをされている方もたくさんいらっしゃいます。今回の記事は、発達障害を持つ人のすべてが毒親になるという意味ではありませんので、誤解がないようにお願いいたします。
1 相手の話を聞かずに一方的に話す
自閉スペクトラム症・ASDは、コミュニケーションに問題がおきる発達障害です。ASDがある親は、子供の扱い方が分からないと訴えることがあります。
子供の言動が予測不能であるため、いっしょにいると苦痛に感じてしまうのです。そのために、家庭では子供と距離をとって生活しています。子供としては一緒に生活している親でありながら、打ち解けない遠い存在になってしまいます。
また、ASDは言葉が達者で饒舌な人が多く、相手の話をきかずに自分が言いたいことを一方的に話すことも特徴です。
家族といっしょにいても、自分勝手に話すだけで会話が成立しません。子供からすれば、黙って親のつまらない話を聞かされるだけなので、いっしょにいることが苦痛になります。
2 気まぐれ
注意欠如多動症・ADHDの人は、言動が気分に左右されやすく、一貫した行動をとることができません。そのために子育ては苦手な分野です。
ある時は子供にOKしたことを、別のタイミングでダメと禁止するので、子供は混乱します。例えば、時間を決めてゲームをやらせていたのに、突然腹を立ててゲーム機を捨ててしまい、ゲームは完全禁止というルールに変えてしまいます。これでは親子の信頼関係を築くことができません。
また、物忘れも症状の一つですので、子供との大切な約束をすっぽかしてしまうこともあるでしょう。
3 すぐに怒る
ADHDの人は何事も待てないのが特徴です。子供が言うことをきかないと感情的になってすぐに怒ってしまいます。子供をほめて育てるということができません。
そもそも、ADHDの親は子供時代に落ち着きがなかったので、いつも怒られて生きてきました。自分自身がほめられた経験をもっていないために、自分の子供をほめてあげることができないのです。
子どもは親のパターンを学ぶので、親を怒らせないようにうまく立ち回るようになります。しかし、子供にもADHDの傾向があると、落ち着かない子供をいつも叱りつけているという家庭になるでしょう。子供が大きくなると親子で怒鳴り合いのバトルに発展することもあります。
4 マイペース
ADHDの人はマイペースで自分ファーストになりやすい傾向があります。家族がいるのに夜遅くまで一人で飲み歩き、休日は自分だけパチンコに出かけてしまいます。
ふだんは家族とほとんど関わらないのですが、突然家族旅行を計画することもあり、家族を振り回してしまうでしょう。
部屋の使い方も自分勝手で、他の家族のことを考えずに片付けることができません。まるで大きな子供が家にいるようです。
5 強引・横暴
マイペース程度ならば良いのですが、なかには子供に何かを強要したり、言うことをきかないと暴力を振るったりするケースもあります。いわゆる毒親です。
注意をされても自分勝手なふるまいを続け、子供に共感することができず、自分の生活を変えようとしません。当然子供の心にも大きな傷跡を残してしまいます。
片親に発達の問題がある場合、子どもは健常者である親が逃げ場になります。暴君のような父親と、それから逃げ回っている母親と子供というケースが多く見られます。母親は、子供から父親の悪口を聞く毎日です。もちろん、勝手気ままな母親と、それに振り回されている父親と子供というケースもあります。
健常者である親が子供を守らない場合や、両親がともに発達の問題がある場合は、子供の逃げ場がありません。子供の心の成長に問題が残ることがあるでしょう。
発達障害の衝動性や強迫性といった症状は薬の治療で改善させることができます。子供に対して強要、横暴、支配、暴力などの問題がある場合は、周りの人が気づいて医療機関につなげてあげることが必要です。
毒親の多くは、自分に問題があると気づきません。周りから問題行為を指摘しても、「俺は一流大学を出て、立派に働いているから病気じゃない!」と反発する場合もあります。こうした場合は、警察や児童相談所に応援を頼むのが良いでしょう。
子供の頃に毒親から酷い仕打ちを受け、大人になってから親を許そうと考える人がいます。ところが、久しぶりに親に会っても、年老いた親は昔のままで全く変わっていなかったという話をよく聞きます。これは親が発達障害であり、毒親になったのは生まれつきの特性であったと考えるべきでしょう。
どうしてもつらい日の過ごし方
今日は本当につらい、今日は仕事に行けない、そんなとき。
「今日は動けない」、「どこにも行きたくない」「誰とも話したくない」布団から出るのも苦しいのに、仕事にいかなくちゃとか、何かしなくてはと焦ってしまう日。そんな瞬間は本当につらいものです。
でも、つらい日に「無理してでも頑張れとか」とか「気合が足りない」と言われると、かえって苦しくなります。
だからこそ今回は、今日がつらい日の過ごし方を5つご紹介します。少しでも心が軽くなるヒントが見つかれば嬉しいです。
1. 仕事を休む、予定は断る
朝起きた時に、布団から出たくない、どうしても体が動かないという時があります。しかし、その日に仕事や予定が入っていると、行かなくてはいけないプレッシャーに押しつぶされそうになります。
あまりにもつらくて心が壊れてしまいそうなときは、思い切って休んでしまうことも大切です。職場の人や相手側に迷惑をかけてしまうので、きちんと謝罪をした上で、休みの日にしてみるのも良いでしょう。
真面目な人ほど、休むことに罪悪感を持ちますが、そこは割り切って次回埋め合わせをすれば大丈夫です。きっと1年後には今日休んでしまったこと、今日予定をキャンセルしてしまったことは忘れています。
2.「だれにも会わない日」にする
つらいとき、人と話すのもつらい。気を使ったり、笑顔を作るのが苦痛だったりします。
そんなときは、「人と会わない日」にしてみましょう。人と会うことはとてもエネルギーを使うことです。
意図的に人と会わない日、会わない時間をつくることで心が回復していきます。人と距離を置くことは、悪いことではありません。“自分に戻る時間”を持つために必要な行動です。
3.とにかく「最低限」で生きる日だと割り切る
つらい日は、何もかもが重く感じます。料理も掃除も、ラインの返信も。そんな日は、「最低限のことだけでいい」と考えることが大切です。「ご飯は冷凍食品で」「着替えはせずに過ごしてもいい」「ベッドから動かなくてもいい」と必要最低限の行動で過ごしてみましょう。
“ちゃんとしなきゃ”という気持ちがプレッシャーになるなら、今日は“生きているだけで100点”と思ってください。完璧を手放した人ほど、ゆっくり回復していけます。
4. 「なにも考えない時間」を意識的につくる
つらいときに限って、頭の中はずっと動き続けているものです。
後悔、不安、焦り…。でも、「何も考えない」ことは意識しないと難しいものです。
そんなときにおすすめなのが、体に意識を向けることです。
「お風呂の中でただ湯船に浮かぶ」「美味しいものを食べてみる」「動画を流し聞きしてみる」など、「なにも考えない時間」をつくるだけで、心は少し休まります。思考を止めることは、**心の回復を促す“静かな行動”**です。
5.好きなことだけをする
つらい日は、「好きなことだけをやる」と割り切ることも大切です。自分に制限をかけていませんか?「頑張ること」や「我慢すること」に慣れていて、「自由に生きてみる」ということを忘れていませんか?
つらい日は思い切って、自分が好きなことをやる日にしてみるのもおすすめです。 もちろんただひたすら寝るだけの日でも良いでしょう。自分だけやらなきゃいけないことをやらないで、好きなことをやっているなんて情けないと思う必要はありません。
以上、今日がつらい日の過ごし方について紹介しました。
人は機械ではないので、調子が悪い日もあります。そんなとき、どれだけ自分に優しくなれるかが心の回復にとって重要なことです。
あなたにとっての“休む理由”や“自分を許すきっかけ”になれば嬉しいです。
毒親に育てられたらどうなる
アメリカのセラピストであるスーザン・フォワードは、子供の人生を支配し、長い期間に渡って悪い影響を及ぼす親のことを毒親と呼びました。
毒親の本質とは、子供の気持ちを理解できず、利己的な親です。周囲から見ていると普通の親のようでありながら、子供にとっては毒親であるケースもあります。
毒親に育てられたら、子供は大人になってからどうなるのでしょうか?
今回は毒親に育てられた人のサインを5つ紹介しましょう。
1 自分を主張できない
情緒が不安定で、気にくわないことがあると爆発したり、子育てを放棄したりする親がいます。このような親に育てられた子供は、いつも親の顔色を伺うようになるでしょう。
そして、親の機嫌が悪くならないように、自分の本音をがまんする習慣が身に着いてしまいます。まるで、親の感情に支配されて生きているようです。
大人になっても、他人の気持ちを常に推し量り、自分の気持ちを犠牲にしようとします。傍(はた)から見ると素直で良い人ですが、心の中では自分の本音を押し殺して生きているのです。
自分を主張できずに、いつのまにか周りに流されてしまうことがあるでしょう。
2 やりたいことが分からない
子どもがやることに対して、いちいち「ああした方が良い」、「こうした方が良い」と過剰に干渉してくる親がいます。
「この子のためだ」という理由で、教育、スポーツや芸能、そして信仰などを熱心に強要するのですが、「子供のため」と言いながら、実際は親が考える理想の型に押し込めようとしています。
このような親の元で育った人は、自分から何かをやりたいという主体性や自主性に欠けるようになるでしょう。極端な場合は無気力な人になってしまうと考えられています。
また、やりたいことを抑えられ続けるため、気持ちの逃げ場がなくなり、我慢の末に爆発することがあり、非行に走るケースも見られます。うつ病や摂食症などの心の病気になりやすい傾向もあるでしょう。
実はこうした親自身も、愛情のない家庭で育てられてきたことが知られています。他人に期待できずに、自分の力だけで生きてきた親なのです。毒親は代々連鎖することがあるのです。
3 人を信じられない・頼れない
一見普通の優しい親のようでも、何か問題が起きた時に自分のことが優先となり、子供のことを平気で見捨ててしまう親がいます。
例えば、「愛人を作って家を出て行ってしまう親」、「子供が学校でいじめを受けているのに見て見ぬふりをする親」、「父親が酒を飲んで子供に暴言を吐いているのに子供を守らない母親」など、自分ファーストの親です。
子どもは、親に助けを求めても解決にならないことを悟るようになり、「人は期待できない存在」という考え方が染みついてしまいます。
4 自分はいらない人間だと思う
「親がいつも正しい」、「子どもは親に従うべきである」という信念をもった親がいます。子供のやることは常に否定して、決して認めようとしません。ふだんは子供に無関心であり、例え良い成績をとっても、「俺はもっと良かった」と子供を褒(ほ)めることをしません。
このような拒絶する親に育てられると、子どもは自分の生きている価値を見つけることができません。大人になってからも、「自分はいらない存在である」という思いに束縛され続けます。社会に出て成功しても、自分に自信を持てません。
5 すぐにあきらめてしまう
拒絶する親に育てられると、自分の価値を見つけられないだけでなく、「願いは叶えられない」という考え方が身についてしまうことがあります。「これをやりたい」、「あれが欲しい」と思っても、必ず拒絶されてしまうので、世の中全体に対してもネガティブなイメージを持ってしまうのです。
いくつになっても、「どうせ何をやってもうまくいかない」という思いから解放されません。新しいことにも常に消極的で、何かに意欲的にチャレンジすることができなくなるのです。。
先ほども少し触れましたが、毒親自身も毒親に育てられてきました。毒親は血統を通じて連鎖することがあるのです。
しかし、すでにこの記事を見られた方は、自分の親が毒親であることに気づいており、「こんな大人にだけはなりたくない」と感じて生きて来たのかと思います。きっと、親の姿を反面教師にして、そうならないように努力していることでしょう。
「こんな大人にだけはなりたくない」と感じることは、とても大切なことです。毒親を反面教師として、そうでない人を目指すことは、毒親の連鎖を断ち切ることができます。それだけでなく、今回紹介したような毒親の影響から解放されるための出発点にもなるはずです。
血がつながっているからといっても、心がつながっていなければ、本当の親子とは言えません。毒親は、あなたのことを理解しようとしませんでした。
しかし、広い世の中には、あなたのことを親のように理解しようとしてくれる人はいるはずです。もし、「私を理解してくれる人は世の中にいない」と思っているならば、まだ出会っていないだけのことかも知れません。
あなたのことを理解しようとしてくれる人は、あなたの心の親のような存在です。こうした人との交流を続けることは、毒親からもらった毒を少しずつ消してくれるはずです。
ADHDの話し方の特徴
「夫は自慢話しかしない」、「お母さんは話題がコロコロ変わるので話についていけない」といった感じで、話し方に良くない特徴があるために、うまくコミュニケーションがとれない人がいます。会話はコミュニケーションの基本ですから、会話の仕方が理由で人から嫌がられてしまうこともあるのです。
うまくコミュニケーションができないことは、生まれつきの脳神経の発達の問題がある可能性があります。神経発達の問題は、障害とまでは言えない軽症の人も多く、この場合は個性として捉えるのが良いと思います。
特に注意欠如多動症・ADHDの傾向がある人は、頭の中で連想ゲームのように次から次と考えが浮かんで来たり、同時に感情をコントロールすることも苦手であったりするため、会話の仕方が特徴的です。早口で話題がコロコロ変わることから、相手に誤解をされて生きづらさを感じている人もいます。
理解していただきたいのは、ADHDの傾向のある人は、好きでこのような話し方をしているのではありません。しかし、発達の問題とは言え、自分の会話の特徴を知れば、コミュニケーションがうまくいかない理由が分かり、改善の方法も見つかるかも知れません。
今回は、ADHDの傾向がある人の話し方の特徴を5つ紹介しましょう。
1 思ったことがすぐに口に出る
ADHDの傾向のある人は、ある日突然、仲の良かった人から無視される経験があると言います。後から理由をよく考えたら、その人が傷ついてしまうことを平気で言っていたのです。これは、相手のことを考えず、頭に浮かんだことがすぐに口から出てしまうことが原因です。
頭皮が薄い男性に向かって、「ハゲてない?」と言ってしまい、後から「失敗した」と反省します。こうしたことを繰り返していると、「あの人は平気で嫌なことを言う」と人から嫌われるようになってしまいます。
こうしたことに思い当たる節(ふし)のある人は、会話の時は必ず「これを言ったら相手はどう感じるか」を想像するようにしましょう。焦って話しても何の得もありません。人に何かを言う場合は、必ず一呼吸置く習慣をつけましょう。
2 自分の話題ばかり話す
ADHDの傾向のある人は、自分の関心のある話題しか話しません。自分が関わったことのある話題、自分の知っていることの話題ばかりですので、聞いている人にとっては、決して気持ちの良いことではなく、まるで自慢話をされているような気分になります。もちろん本人には自慢する気持ちはありません。
例えば、久しぶりに友人に会っても、昔話などの共通の話題でなく、つい先日自分が海外旅行に行ってきたことばかりを話します。「楽しかった」「珍しかった」と現地での話をされても、聞く人は海外旅行の自慢を聞かされたとしか感じません。本人はただ自分の関心のあることを話しているだけなのですが、自慢ばかりの嫌味な人と勘違いされてしまいます。
自慢好きの人と勘違いされないように、会話の最中は自分だけが話していないか気を配りましょう。できるだけ共通の話題を探して、相手にも発言してもらえるように努力することが大切です。
3 相手の話を聞いていない
会話は言葉のキャッチボールですから、相手のことを気遣うことが必要です。ところがADHDの傾向のある人は、自分の関心のある話題になると相手の話を遮ってまで話してしまい、聞くことが得意ではありません。また、自分が興味のないことには黙ってしまい、そこでまた会話が中断する原因にもなります。
昔から「沈黙は金、雄弁は銀」ということわざがあります。たくさん話す人よりも、黙って聞くことの上手な人の方が人から信頼されます。「沈黙は金」を忘れないようにしましょう。
4 話題がコロコロ変わる
色々な話題を次から次へと話すので、相手が会話について行けません。自分は気持ちよく話していても、聞いている方は何を言っているのか理解できないどころか、不愉快になることもあります。
このような場合、話題と話題の間には、必ず「話が変わるけれども」と一言付け加えるようにしましょう。これを意識するだけで、会話の内容はずいぶんと変わり、相手に伝わりやすくなるでしょう。
5 早口で大声
慌てて話すので、早口で大声になる場合があります。伝えたい気持ちから焦ってしまうのが原因ですが、慌てて話しても余計に伝わらないだけです。これも人から嫌われてしまう大きなきっかけになります。
常に「慌てて話しても伝わらない」ということを頭に入れておきましょう。そして、普段からゆっくり話す練習をするのも手です。
以上ADHDの人の話し方の特徴を説明しました。
会話は自分の気持ちを正しく伝え、相手の気持ちを正しく理解するためのツールです。どうしたら自分の気持ちがうまく伝わるか、どうしたら相手の気持ちを理解できるかを意識することが最も大切なことです。そして、自分のコミュニケーションの特徴を知れば、どうして伝わらないか、どうして誤解されるのかを理解することができます。
ADHDの傾向がある人は、今回紹介したように、「一呼吸おいてから話し出す」、「相手にも話をさせてあげる」、「沈黙は金」、「話題を変えるときは『話が変わるけれど』と言う」、「ゆっくり話す」、を心がけてみてください。
最初に紹介した「自慢話しかしない夫」、「話題がコロコロ変わる母親」など、自分で気づけないまま人生で大きな損をしている人もいます。身近にADHDの傾向があり、このような話し方をしている人がいるならば、優しく教えてあげても良いかも知れません。
何もしない事に罪悪感を感じるあなたへ
「何もしていないと、罪悪感がある」「休んでいても、どこか焦ってしまう」「もっと頑張らなきゃって、自分を責めてしまう」そんなふうに感じてしまうこと、ありませんか?
今回は、「何もしないこと」に罪悪感を覚えてしまうあなたへ、心に留めておいてほしい大切なことを、6つの項目に分けてお伝えしていきます。
1.「何もしないこと」がつらい理由
私たちは、子どもの頃から、「がんばること」「努力すること」「動いていること」が良いことだと教えられてきました。それ自体が悪いわけではありません。でも、その価値観が強くなりすぎると、「何もしない自分」=「ダメな自分」という思い込みが、知らないうちに心に根を張ってしまいます。
実際、うつ病や心が疲れている状態のときは、
何かを「しよう」と思っても、体も心も動きません。本当は、「休むこと」が一番必要なはずなのに、「こんなに寝てばかりでいいのかな?_」「働いていない私は、価値がないんじゃないかな?」と自分を責め続けてしまいます。
2.心と体の「充電」には時間がかかる
たとえば、大きな木をイメージしてみてください。秋に葉を落とし、冬のあいだは静かに力を蓄えます。外から見ると、「何も起きていないように」見えますが、木の中では、春に向けて、じわじわと準備が進んでいるのです。
心も同じで、一度限界まで疲れ切ってしまったとき、いきなり「元どおり」に戻ることはできません。とくに、心が疲れているときは脳の働きそのものが「エネルギー節約モード」になっていて、思考力、意欲、集中力などが一時的に低下しています。
これは「甘え」でも「気合いが足りない」わけでもありません。医学的にも、ごく自然な防衛反応です。つまり、「動けない」という状態は、あなたの心と体が自分を守ろうとしてくれているサインです。だからこそ、「こんな自分はダメ」と責めるのではなく、「今は、回復のための時間なんだ」と受けとめてあげることが、何より大切です。
3.なぜ「何もしないこと」に罪悪感を感じてしまうのか
それでも私たちは、「何かをしなきゃ」と思ってしまいます。なぜでしょうか?それは、私たちの社会が「成果主義」に偏っているからです。仕事、家事、育児、人間関係――いつも「結果」や「役割」を求められる世界で生きていると、ただ「存在しているだけ」の自分に価値を感じにくくなってしまいます。
でも、本当は、あなたがそこに「いる」こと。それだけで、十分に意味があるのです。赤ちゃんは、何かをしていなくても、そこにいるだけで周りの人を癒し、幸せにしています。大人になった私たちも、本当は同じです。
「何かをしているから価値がある」のではなく、「あなたという存在」そのものに、すでに価値があります。
4.「休むこと」は“何もしない”ではなく“回復のための行動”
「何もしていない」と感じていても、あなたの心と体は、ちゃんと回復という仕事をしてくれています。寝ること、ぼーっとすること、涙を流すこと、ため息をつくこと。それはすべて、「がんばる」ためじゃなく、「生きのびる」ために必要なプロセスです。
たとえば、ケガをしたとき、無理に動かせば傷は悪化してしまいます。しばらくのあいだは、じっと安静にしておくことが、一番の治療になります。それと同じで、心が疲れたときは、**何もしないことこそが“正しい行動”**です。
あなたが今過ごしている静かな時間も、ちゃんと意味があります。それは、次に動き出すための必要な準備期間なのです。
5.もし「何かしたい」と思ったら、してもいい
もちろん、少し元気が出てきたときに「何かやってみたい」と思えたなら、それは素敵なサインです。そのときは、ほんの小さなことで構いません。
・美味しいものを食べに行く・猫カフェに行ってみる・友達と遊びに行ってみる・動画を観て、ちょっと笑う、など元気を取り戻してきたときは、まず好きなことからできるようになっていきます。「好きなことだけやっている」と罪悪感を感じる必要はありません。
6.「今は休むときなんだ」と言える自分に
うつ病や、心の不調は、「何もできない自分」を突きつけてくるものです。でもその中で、少しずつ「自分を許す練習」ができると、回復はとても穏やかで、あたたかいものになります。
「今日は、休むことがいちばんの仕事」「今は、動けないのが自然なんだ」「何もしないことが回復への一歩」そう言えるようになったとき、あなたは確実に前に進んでいます。
「何もしないことに罪悪感を感じるあなたへ」今日のお話が、少しでも心の支えになれたら嬉しいです。
今、あなたが休んでいること。それは「止まっている」のではなく、ちゃんと「回復という名の旅」をしているということです。どうか、自分を責めず、その旅を大切にしてください。
うつ病が良くなっていっているサイン
うつ病とは、「出口の見えないトンネルの中を歩いている」と例える人がいます。出口の明かりが見えないと、暗闇の中をどこまで進んで来たのかが分かりません。何か標識でもあれば安心できるのですが、それすらもないと先へ進むことも不安になります。
うつ病も同じように、いつになったら元気な頃の自分に戻れるのか、どれくらい改善されているのか、いつも不安で一杯です。身近な人から「元気になってきたよ」と言われたら慰めになりますが、自分ではなかなか変化に気づけません。
うつ病の回復は期待よりもゆっくりであるため、変化が分かりづらいのです。残念ながら、体の病気のように検査で測ることもできません。また、「昨日は元気だったけれど、今日は具合が悪い」というように波があるのも、回復を感じにくい理由です。
そこで今回は、うつ病が回復していっているサインについて解説していきましょう。うつ病をトンネルに例えれば、「あと何キロで出口」という標識のような出来事です。これらのサインに気づいたならば、うつ病が確実に回復している証拠です。
1 「まあいいか」
普段気にも止めないことが心配になり、グルグル思考の沼にハマってしまうのがうつ病です。例えば、「今の体調不良が癌だったらどうしよう」、「明日災害が起きたらどうしよう」など、普通ならば「何とかなるかな」という考えを、いつまでも引きずってしまいます。
うつ病が良くなってくると、グルグル思考の沼にハマりそうになっても、すぐに「まあいいか」と引き返せるようになります。これは、物事を深く考えなくなったのでなく、むしろ、良くなっているサインなのです。
2 何か言われても聞き流せる
うつ病の時は情緒が不安定になるので、ちょっとした一言で心が大きく傷つきます。例えば、家族から「ゴロゴロし過ぎじゃない?」、「うつ病は気のせいだよ」と言われると、受け流すことができず、腹が立ったり、涙が出たり、気持ちのアップダウンを激しく感じます。
ところが、回復に従い心に余裕ができてくるので、これまでだったら気になって仕方のないことを、スルーできるようになります。「以前はこんなことでも怒っていたな」と冷静に感じとることができるようになるのです。
3 楽しめるようになる
うつ病は物事への興味や関心がなくなる病気です。回復して来ると、まずは自分の好きなことから興味や関心が湧いて来るようになります。同時に集中力も回復してくるので、動画や音楽などのエンタメを楽しめるようになるでしょう。
具合が悪い時は、動画を少し見ただけでも疲れ、音楽は雑音にしか聞こえません。それが、動画を楽しめる、音楽を聴きながら歌を口ずさむようになったら相当回復している証拠です。こうした状況を「好きなことばかりやって肝心なことをやらない」と勘違いして自分を責めてしまう人もいますが、そうではありません。
4 できなかったことができるようになってくる
失っていた意欲が蘇ってくるので、これまでできなかったことを少しずつできるようになります。ゴロゴロする時間が少なくなり、短時間でも何かしようという意欲が生まれてきます。
ほとんどの人がまず始めることは、部屋の片づけです。「久しぶりに掃除機をかける」、「机の上の古い書類や手紙の整理をする」、「服の断捨離をする」、「家具の配置換えをする」といったことが多いようです。「やりたいな」とずっと頭の片隅にあったことが、少し力が出てきたので行動に移せるようになった証拠なのです。
5 頭のモヤが取れる
うつ病は、脳がきちんと働くなる病気です。頭にモヤがかかったようになり、何をしても現実感がありません。回復するにつれて、頭も徐々にスッキリしていきます。視界が開けたようになり、現実感も出て来るでしょう。人と会話をしていて、はっきりと理解できるようになったと言う人もいます。
6 退屈を感じる時間が出て来る
「休んでばかりいないで、早く仕事をしなくては」と焦る気持ちは、うつ病の症状です。焦りから無理に働き始めても、すぐに具合が悪くなってしまうでしょう。むしろ、仕事に戻るタイミングは、「ひまだな」、「何かしたいな」と感じるようになった後です。時間を持て余すように感じるのは、焦りや緊張感が取れてきたのが理由であり、うつ病が良くなっているサインです。
7 人と会おうとする
うつ病になると、自分から人を避けて孤独を好むようになります。回復してくると、普段の自分に戻り、むしろ自分から人に会おうとします。メールやラインに返信するようになったり、電話をしたりするようになります。
大勢と会うのは疲れるので避けてしまいますが、「友人と外で会ってランチをした」、「家族と外食した」といったことがあるならば、それはうつ病が良くなっているサインです。
ただし、うつ病の時には孤独を感じるので、寂しさを感じるけれど、人と会う力がないという状態です。実際に人と会う力が出てきたかどうかで判断すると良いでしょう。
8 食事がおいしい
うつ病は体の症状が多い病気で、食欲不振がよく見られます。回復に従って体調も良くなるため、お腹が空くようになり食事が美味しくなります。「焼肉を食べたいな」という感じで、好きだった食べ物を恋しくなるのはうつ病が回復しているサインです。
以上、うつ病が良くなっていっているサインについて解説しました。
うつ病が良くなってふだんの日常を取り戻してくると、病気であることを忘れ、現実的なことに意識が向かうようになります。病院のアポイントをすっぽかしたり、薬を飲み忘れることも増えてくるでしょう。これも良くなっているサインなのですが、そのまま治ったと勘違いして、病院に行かなくなるのは良くありません。
1度うつ病になると、症状は消えても、脳のダメージが数年間は残ります。そのために何かのきっかけで再発をする可能性があります。元の自分に戻ったと思っても、脳のダメージが改善されるまでの最低1年間は薬の継続が必要です。何度も再発がある人、薬を減らすと調子を崩す人はもっと長い期間服用しましょう。
薬は長期に服用しても問題はありません。それよりも、再発して一からやり直しということの方が面倒なことです。薬を減らすタイミングは担当の医師に任せて、毎日元気に過ごすことを考えましょう。「薬を飲んで元気ならば、それで治っている」と考えることが大切です。
失感情症の特徴的な行動
「家に帰って考え込んでいると、職場で嫌なことを言われたことに気づいて、気分が悪くなった」という経験はありませんか?
その場では「この人は何を言っているのだろう?」とよく理解できなくて、時間が経ってから意味が分かって怒りが湧いて来たのです。このように出来事と感情がずれてしまうのは、失感情症かも知れません。
失感情症は、アレキシサイミアとも呼ばれ、自分の感情を認識したり、言葉で表現したりすることが苦手な心の傾向のことです。
「失感情」と呼びますが、決して感情を失っている訳ではありません。その場の状況と感情がうまくリンクしない現象のことです。日本人の10~20%くらいにみられるとも言われるくらい、特別なことではありません。
今回は、失感情症の特徴的な行動と、最後には対応の仕方について解説していきます。
1 人に誤解される
失感情症の人は、自分の感情を言葉で表現することが苦手です。例えば、友人とテーマパークに遊びに行って、それなりに快適に過ごしているのに、その場で楽しさを表現できません。
友人には、「楽しくないのかな?」と勘違いされてしまい、楽しさを共有できない友人は、「せっかく誘ってあげたのに…」と良い気持がしません。こうしたことが重なると人間関係がギクシャクすることもあるでしょう。
2 表情が少ない
表情の変化が少ないのも特徴です。みんなが笑っている場面でも一人だけ真顔でいます。悲しいことでみんな泣いているのに自分だけ涙が出ません。クールな人、不愛想な人と思われがちです。
例えば、隣の席の同僚が、帰省した時のおみやげをくれました。とっさのことなので一言「ありがとう」と言うだけで、無表情のままです。後から感謝の気持ちは出てくるのですが、受け取った時には反応がないので、同僚も不愉快な気持ちになります。同僚を軽んじている気持ちは一切ないのに、「失礼な人」と誤解されてしまいます。
3 場にそぐわない言葉を言う
言葉に感情が伴わないので、相手に共感することも苦手なことの一つです。例えば、先輩が一生懸命に激励の言葉をかけてくれているのに、先輩の応援の気持ちを感じることができません。
それどころか、先輩の言葉の多さに、「私は怒られているのかな?」と勘違いしてしまいます。状況を把握できないまま、「申し訳ありません」と謝ってしまい、「変わった人だな」と思われてしまいます。
こんな感じですから、深い人間関係を築くのが苦手です。相手が心を開いてくれても、どう対応したら良いのか分からないため、自分から人との深いつながりを避けてしまうこともあります。
4 心を病むまで休まない
失感情症の人は疲れを感じにくいのも特徴です。ふつうの人が疲れてくると感じる「めんどくさいな」という感じが言葉にならないので、休むタイミングが分かりません。そのために倒れてしまう限界まで仕事をやってしまいます。
その上、困ったことがあっても誰にも相談できず、ストレスを溜め込みやすい傾向もあります。心のモヤモヤをどう対処して良いか分からず、過食をしたり、アルコールやたばこなどの嗜好品で誤魔化したりすることがあります。体を自分で傷つける自〇行為や、うつ病に発展することもあるでしょう。
5 突然の体調不良
失感情症の人は、ストレスを言葉で表現できない分、体で感じやすい傾向もあります。例えば、嫌な上司のことを「あの上司は酷い人だよ」と、同僚や家族と言葉で共有するだけでストレスは発散されますが、それができないので、ストレスが自律神経系を通じて、頭痛、腹痛、倦怠感などのさまざまな体の症状をつくってしまいます。ですから、上司と話をする前になると必ず体調不良が起こるのです。こうした症状は病院で検査をしても異常が見つかりません。
以上、失感情症の人の特徴的な行動について解説しました。
失感情症は、ストレスから一時的に起こることもありますが、基本的に生まれつきの性格傾向なので、決定的な治療方法はありません。むしろ、自分の特徴と理解して、無理に直そうとせずに、うまく付き合っていくことが大切でしょう。自分には「失感情症がある」と意識するだけで、他人に気を遣い過ぎることが減り、生活しやすくなる人もいます。
ただし、自分の努力で少しずつ改善させることも不可能ではありません。それは、出来事と感情をつなげる練習を重ねていくのです。最後に失感情症を改善させるための具体的な方法を2つ紹介しましょう。
1つめは、マンガや本の物語を読むことです。ただ読めば良いということでなく、自分が気に入った登場人物になったつもりで、自分だったらどう考え、どう感じるかをイメージしながら読んでみましょう。
場人物の感じ方と自分の感じ方を比べながら、「こんな場面で怒るんだ」、「こんな感じに笑うんだ」とよく観察してみましょう。もちろん映画やドラマでも良いのですが、画面がすぐに次に移ってしまうので、自分のペースで話を追えるマンガや本の方がお薦めです。
2つめは、「感じたこと日記」を書くことです。失感情症の人は昔から感想文が苦手だったと思います。例えば、卒業の思い出を書いても「修学旅行に行った」、「運動会で優勝した」といった感じで、出来事の羅列だけで終わってしまい、感情を書いてこなかったはずです。
今度は、自分が感じたことだけを毎日日記に書いてみましょう。「今日は雨だった」、「公園を歩いた」と事実を書くだけで終わらせるのでなく、「雨で服が濡れて、不愉快だった」、「公園を歩いたら、日差しが暖かくて気持ちが良かった」という感じです。別に人に見せるものではないので、文章にこだわる必要はありません。自分がどう感じたかを文字にする練習をするのです。
このような出来事と感情をつなげる練習はすぐに結果が出ませんが、やって損をすることではないと思います。気長にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
ADHDの人の生活
ADHDの症状は大きく分けて、【衝動性】【不注意】【多動性】3つがあります。人によって、どの症状が強いか分かれます。今回は、ADHDの人の生活について解説していきます。
1. 時間の感覚が独特
ADHDの人は、「時間の見積もりが苦手」「今この瞬間しか見えていない」ような感覚を持つことがあります。
たとえば、朝出かける準備をしているとき、「あと10分あるから大丈夫」と思ってスマホを開いたら、気づけばバスが出発した後だった…ということがよくあります。
また、「締切は来週」と思って安心していたら、急に焦り出して夜中に一気にやろうとしてしまうことも。これらはADHDの人にとって日常茶飯事です。
2.スケジュール通りに動くのが苦手
タイムマネジメントが苦手であったり、計画的に動くのが苦手であったりするため、スケジュールを詰めこみすぎるとパニックを起こします。何分にこの電車に乗って、乗り換えは何分でと細かいスケジュールで決めるのがとても怖く、遅刻しないために30分前に着くようにしたりと工夫する人が多くいます。
3. 忘れ物が多い
ADHDの人は、短期的な記憶や段取りの記憶を扱う「ワーキングメモリ」が弱い傾向があります。そのため、
• 財布や鍵を家に忘れてしまう
• 薬を飲むのを忘れて、二回分飲んでしまう
• 「あの人に返信しなきゃ」と思っていたのに、気づけば数日経っている
などの「うっかり」が日常に溶け込んでいます。自転車を駅にとめていたのに、うっかり歩いて帰ってきてしまったという話もあります。
4. やっていることがコロコロ変わる
ADHDの不注意傾向が強い人は、やっていることがコロコロ変わります。事務作業をやっている時に途中で営業の外回りに飛び出しにいったり、片づけをしていたのに、漫画を読み始めたりと、集中がすぐに切れてしまうのです。
5. 感情のコントロールが難しい:「小さなことにすぐ反応しちゃう」
ADHDの人は感情の起伏が激しくなることがあります。ちょっとしたことでイライラしたり、逆に嬉しすぎて落ち着かなくなったり。
• 誰かのちょっとした言葉に強く反応してしまう
• 思い通りにいかないとパニックになってしまう
• 気持ちが切り替えられず、ずっと落ち込んでしまう
ということが、周囲の人には「情緒不安定」に見えるかもしれません。ですが、本人にとっては刺激に対する反応が強く出やすいだけであり、意図的にやっているわけではないのです。
6 .整理整頓が苦手
部屋やカバン、デスク周りなどがすぐに散らかってしまうのもADHDの人に多い特徴です。大体の人は取り出したものを元の場所に戻したり、飲み終わったペットボトルを捨てたりしますが、ADHDの人は、取り出しもの用事が済んだら次のことに考えが移ってしますので、片付けることができず、ごちゃごちゃになってしまうのです。
こうした混乱は、単に「だらしない」のではなく、情報の整理や優先順位づけが苦手な脳の働きによるものです。
7. 思ったことをすぐに口にしてしまう
ADHDの人は、会話の中で「思ったことをすぐ口にしてしまう」「相手の話にかぶってしまう」ことが多くあります。また、他人の表情や空気を読むのが苦手な人もいます。
• 「また話脱線しちゃった」とあとで落ち込む
• 冗談のつもりが相手を傷つけてしまった
• 相手との距離感がうまくつかめない
といった経験をして、自信をなくしてしまう人も少なくありません。
それでも、ADHDの人の中にはとてもユニークで優しい発想を持つ人も多く、「自分らしさ」を大切にできる関係性を見つけることで安心して過ごせるようになります。
8. 頭の中に色々なアイディアが浮かんでくる
ADHDの人は色々なアイディアがポンポンと出て来ることがあると言います。夜にアイディアがさえわたって色々なことが浮かんできて、眠れないということも多くあります。
あの瞬間に戻ったとしても、やはり同じように悩み、同じように決断したでしょう。それは、結果論でしかないのです。だから、あのときの自分を責める必要なんて、どこにもありません。
9.目先のことが優先で長期的なことが考えられない
ADHDの人は、「今」の感情が圧倒的に強い傾向があります。たとえば、「ダイエットしなきゃ」と思ってても、目の前のケーキが美味しそうだったら「今幸せになること」が優先されてしまう。
長期的結果よりも短期的結果を求めてしまいがちです。将来のリスクよりも、目先の快楽や回避が勝ってしまいやすいのです。
ADHDの人は「時間を直線的に捉える力」が弱いとも言われていて、未来のことが自分ごととして感じづらいということも考えられるでしょう。
以上、ADHDの人の生活について解説しました。
ADHDの特徴は「障害」というよりも、「社会との相性のズレ」として考えた方が理解しやすいかもしれません。周囲の理解と、本人の工夫があれば、日常は少しずつラクになっていきます。
人生がうまく行かない理由
あなたの人生がうまく行かない理由は何でしょうか?
例えば、「病気がなかなか治らない」、「仕事がうまくいかない」、「お金に困っている」、「よいパートナーに出会えない」など、思い通りにならないことを通して、誰しも人生がうまく行かないと感じます。私たちは幸せを求めて生きていますが、うまく行かないことが多すぎて、「苦しみを乗り越えるだけの人生」と感じている人もいるはずです。
うまく行かない大きな理由の一つは、願いと結果が一致しないことです。私たちは、結果を何とかしようと苦しむのですが、実は願いを考え直すことを通して、結果に対する感じ方を変えることができます。
例えば、一流大学に入りたいと願って、なかなか成績が伸びないで苦しんでいるとします。それならば、どこの大学でも学ぶ内容は同じだと考え方を変えて、目標の大学のレベルを下げれば苦しみから解放されるはずです。このように、あなたの願い自体を考え直すことが、苦しみから解放される大きな手段の一つなのです。
そうは言っても、「絶対に東大に入る」と言って譲らない人もいるでしょう。学歴への執着が取れないのです。実際には一度抱いた願いを変えることは大変なことで、他の選択肢があることに自分ではなかなか気づけません。こうしたことから人生がうまく行かないことがあります。
今回は、あなたの心を修正できないことから、人生がうまく行かない理由について説明しましょう。心をほんの少し修正することから、人生がうまく回っていくかも知れません。
1 執着していることはありませんか?
人は親から言われ続けたことや、子供の頃に憧れたことを通して、「自分は○○であるべきだ」という自分の虚像をつくります。「人から好かれるべきだ」、「出世するべきだ」、「お金をたくさん儲けるべきだ」、「結婚してたくさん子供をつくるべきだ」、「親子は仲良くするべきだ」など、考えてみるとたくさんの「○○するべきだ」に支配されている私たちなのです。
そして、そうなれない自分に苦悩しています。幻の自分を追い求めて疲れ果てているのです。別に人から好かれなくても生きて行けるし、お金は生活できる分だけ稼げれば良いのです。
結婚せず、子供がいなくても幸せな人はたくさんいます。世の中には仲の悪い親子もたくさんいます。「○○べきだ」をなくしてしまうと、心はずいぶん楽になるのです。それは分かっていても、「○○するべきだ」を諦められないことを執着と呼びます。
執着を捨てられないことが、人生がうまく行かない大きな理由の一つなのです。
2 比べていませんか?
執着はなかなか自分で気づけません。それが当たり前と考えていることの中に執着があるのです。「友達が一流大学に行っているから、自分も一流大学へ行かなくてはならない」、「いとこが子供をたくさん産んでいるから、私も子供をつくらなくてはいけない」という感じで、執着が自分にとっての常識になっている場合があります。
執着の根っ子をたどっていくと、私たちのプライドや負けず嫌い、そこからくる嫉妬の気持ちが隠れています。プライドや負けず嫌いは、自分を不幸にすることもあるのです。
3 現実から目をそむけていませんか
何かの執着を抱えていると、自分に都合が良い情報しか視野に入らないため、客観的に物事を考えられません。現実に起きていることを冷静に見られなくなるのです。
例えば、先ほどの一流大学に入りたい人の場合、「自分の成績でも合格している人もいるようだ」という都合の良い情報に振り回され、自分の実力では受からないという現実から目を背けがちです。
うまく行っていない時ほど物事を冷静に見なくてはいけません。執着がフィルターとなって、物事を正しく見られなくなっているからです。
4 変えられないことを変えようとしていませんか?
起きてしまった結果や過去は変えることはできません。しかし、執着がつよいと、変えられない結果や過去までもどうにかならないかと悩んでしまいます。私たちが変えられるのは、現在と未来だけです。結果や過去をクヨクヨしてエネルギーを使うことは、人生がうまく行かない原因にもなります。
「夢があるから」、「みんながそうだから」、「誰でもやっているから」という理由で、それに合わせようと背伸びをして生きていることがあります。これが生きづらさの原因であることは大変多いことです。
とりあえず最低限、住む場所があって食べられているのだから良いと考えましょう。周りの目を気にせず、できないこと、やれないことがある時は、「もう無理」、「できない」で良いのです。
夢に向かって頑張ることよりも、執着を捨てて、自分にあった生き方をしてみることが人生をうまく回すコツかも知れません。
2016年に亡くなられたノートルダム清心女子大学名誉教授の渡辺和子シスターは、うつ病を経験したことのある人です。シスターは「置かれた場所で咲きなさい」と言いました。
欲張らず、無理をせず、自分に合った生き方をしたら良いという意味です。ちょっとした心の変化があなたの生きづらさを解消してくれるでしょう。